仙洞御所の北築地塀
京都御苑は国民公園になっていて、
その中に仙洞御所(大宮御所)と京都御所、
京都迎賓館などがある。
仙洞御所の北池
この中で仙洞御所内の大宮御所が
上皇上皇后および天皇皇后と立太子ご夫妻の
京都での御宿泊所になっている。
大宮御所
京都御所は以前、春と秋だけの公開だったが、
数年前からは通年の一般公開(月曜日参観休止)になっている。
京都御所の御池庭
先日、秋の「宮廷文化の紹介」が開催され、
紫宸殿に高御座と御帳台が里帰りしていた。
紫宸殿
紫宸殿に鎮座する高御座
高御座(たかみくら)
京都御所の解説パネルより
紫宸殿に鎮座する御帳台(みちょうだい)
高御座(写真手前)と御帳台
京都御所の解説パネルより
また清涼殿の檜皮葺屋根の葺替え工事も終了して、
久しぶりにその姿を観た。
新しく葺替えされた檜皮葺屋根(清涼殿)
京都御所の中には小御所と御学問所の御池庭と、
御常御殿の御内庭の2つの庭園がある。
京都御所の御池庭
どちらの御庭も晩秋らしい色に染まっていた。
御内庭:
現在の京都御所は1854年(嘉永7)に焼失し、翌年に再建されたもの。
この御内庭は再建後におよそ一年がかりで作庭され、当時の孝明天皇が
細部に至るまで御指図されたという。
この御内庭には2つの御茶室があり、
一つは御内庭南の築山の上にある「錦台」。
御茶室「錦台(きんたい)」:
錦台は御内庭南の築山の上に建てられた御茶室で、秋になると
鮮やかに色づく楓林にあることから名付けられた。
全景
しま葺き屋根:檜皮と柿を交互に葺いて縞模様とした屋根
北側からの見通し
(写真は解説パネルより)
もう一つは御涼所から続く吹抜廊下の先に作られた「聴雪」。
御常御殿から続く御涼所(おすずみどころ)
「聴雪」は一般的な茶室とは趣が違い、
にじり口や炉を持たない。
御茶室「聴雪(ちょうせつ)」:
孝明天皇の御指図で建てられ、1864年(元治元)には上洛していた
将軍徳川家茂(正室が孝明天皇の妹和宮)を召して、酒宴でもてなした。
宮廷文化と茶の文化の融合によって築き上がられた
皇室のおける御茶室。
吹抜廊下と銭形御手水鉢
茶室内
(写真は解説パネルより)
この春と秋の「宮廷文化の紹介」では普段とは違った、
京都御所のことが分かるので興味深い。
御内庭の紅葉と木橋