廬山寺の節分會 | 京都案内人のブログ

京都案内人のブログ

京都散策ー四季の風情や町並み、名所、歴史、人物を訊ねる。たまに言いたい放題。

廬山寺(ろざんじ)
京都市上京区寺町通広小路上ル北ノ辺町397


大師堂
大師堂



 正式には廬山天台講寺(ろざんてんだいこうじ)と称する。紫式部の邸宅跡(※)として知られる。

※源氏物語注釈書「河海抄」(四辻善成著)によれば、「正親町以南、京極西頬、今東北院向也」と記されていること。さらに、式部の曽祖父である藤原兼輔の屋敷があった場所で、父の藤原為時が屋敷を譲られたという史料から紫式部の邸宅跡とされている。


歌碑

廬山寺の紫式部の歌碑




 初めは、938年(天慶元)に比叡山18代座主の主元三大師良源が京都北山に創建したという。その後荒廃したが、1243年(寛元3)に法然の弟子だった住心房覚瑜によって船岡山南麓に再興され廬山天台講寺と称した。



 天正年間(1573年~1593年)に、秀吉の都市改造によって現在の寺町に移転した。この後も数度の火災で焼失したが、現在の堂宇は江戸時代の1794年(寛政6)に再建されたもの。







節分會「追儺式鬼法楽」


正門

門外まで溢れる見物人




 太鼓が打たれて法螺貝が鳴り出すと、松明と宝剣を持った赤鬼を先頭に、大斧を持った青鬼が続き、大槌を持った黒鬼が踊りながら登場する。大師堂前に特設された舞台を渡って、足拍子をとりながら堂内に入る。


赤鬼


青鬼


赤・青・黒鬼

赤鬼・青鬼・黒鬼が出揃う



 堂内では管長の厄除け開運、福寿増長の入護摩供の修法が行われており、そのまわりを鬼たちが踊りながら修法の妨げをする。

 そして入護摩供の秘法と追儺師の邪気払いの法弓(東西南北と中央方向に放つ)が放たれる。


法弓-1



法弓-2

法弓



 蓬莱師、福娘、寺侍などが福餅や蓬莱豆を撒くと、追われた鬼は門外へ逃げ去って終了する。





豆まき-1


豆まき-2


豆まき-3



午後5時頃から古札が火炉に焼べられて、すべての儀式が終了する