心がカラッと軽くなる考え方
愚かな人は、「私には子がいる」と言って子供のことであれこれ悩み、
「財産がある」と言って威張ります。
けれど、そもそも自分自身の体でさえ、自分のものではないのです。
財産や子供も、自分のものではありません。
お金も、恋人も、子供も、この世には、「自分のもの」と言えるようなものは、何一つありません。
お金をどれだけ貯め込んでも、死ぬときはすべて置いていくことになります。あなたの肉体でさえ、天からの借り物、「自分のもの」とは言えません。
ましてや恋人や子供を、自分の所有物のように扱ってはいけません。
彼らには彼らの意志があり、立場があり、考え方があります。
夫だから、妻だからといって相手を束縛することも、自分の思い通りに動かすこともできません。
恋人や子供に対しては、自主性を尊重してあげたいものです。
「子供なら、恋人なら、こうしてくれて当然」などと、相手の意思や時間を奪わないことです。
逆に、自分が相手のためにできることはないかと考えることで、おもしろいことが起こりはじめます。
人は、「自分のもの」と信じ込んでいたものを失ったときに、大きなショックを受けます。
「自分のもの」という思い込み、執着こそが、苦しみを生むのです。
所有欲や執着心から解放されれば、ぐっと穏やかな心でいられます。
ムダな焼きもちや、嫉妬もなくなります。
・・・・by 「いいこと」がいっぱい起こる
ブッダの言葉 植西 聡 著