万葉集本歌取り風 巻8 1561 大伴坂上郎女
吉名張(よなばり)の猪養(ゐかひ)の山に伏す鹿の嬬(つま)呼ぶ声を聞くが羨(とも)しさ
吉名張の猪養の山に雁がたが玉梓をはこぶ夕暮れ 縁糸まどか
万葉集本歌取り風 巻8 1562 巫部麻蘇娘子
誰(たれ)聞きつ此間(こ)ゆ鳴き渡る雁(かり)がねの嬬(つま)呼ぶ声の羨(とも)しくもあるか
誰聞きつ此間ゆ鳴き交わす鹿の音がせつなく響き紅葉葉散らす 縁糸まどか
万葉集本歌取り風 巻8 1563大伴家持
聞きつやと妹が問はせる雁(かり)が音(ね)はまことも遠く雲隠(くもがく)るなり
聞きつやと妹が問はせる噂花一途に燃ゆる曼珠沙華見よ 縁糸まどか