ルネサンス期には世界中から珍しい鳥や獣が集められ,見せ物にもされていた。ドードーの話を追っていくと,日本人の研究家蜂須賀正氏に突き当たる。図書館で彼の著作を借りてみた。が,なかなかページをめくるいとまが無く,そのままにしておいたのだが今日ふと開いてみると,ヨーロッパバイソンの写真が載せてあったので少し驚く。(『南の探検』平凡社ライブラリー 2006年)昭和18年に著者が一般向けに執筆し出版された本の復刻版。

ヨーロッパバイソンについてつい最近書いたばかりだった。(2月27日)

 

この第1話はバイソンの話はほんの少しの付け足しで,シフゾウという中国にいた珍しい鹿の話が主なもの。ロンドンの近郊に住むベドフォード侯爵がこの鹿を200頭余りも所有していて,蜂須賀氏がその居城を訪ねた時のこと。鹿もいたのだが「現今絶滅に瀕している欧州土産の野牛の如きも数頭飼育しているのである。」(p32)ただ写真は著者がポーランドで撮影したものだという但し書きがあった。蜂須賀氏がいつポーランドに行ったのか? すぐにはわからないが,やはり動物好き,ツボはちゃんと押さえているのだなと思う。もう少し気を入れて読んでみようか。

蜂須賀正氏の肖像写真

1929年2月