今日は5月15日。
『ちょこっと雑学』
[[「手」を染めたのになぜ「足」を洗う?]]
「一度は悪事に手を染めたものの、早々に足を洗った」などと、何かを始める時は「手を染める」と言い、やめる時は「足を洗う」と言う。手を染めたのだから、やめる時は「手を洗う」にしたほうがよさそうなものだ。 だが、「手を染める」 と 「足を洗う」は、 そもそも対になる言葉として誕生したわけではない。
「手を染める」は、「手を初める」からきたと考えられている。何かをし始めることをあらわし、「書き初め」と同じ意味だ。 これは悪事に限ったことではない。新たに事業を始めることを「事業に手を染める」ともいう。 一方、「足を洗う」は、田んぼでの仕事を 終えて足についた泥を洗うことからきているとも、僧が裸足で托鉢に出た後、足を洗ってから説法をしたことに由来しているともいわ れる。こちらも、「仕事から足を洗ったよ」 などと、必ずしも悪い意味で使われるわけではないのである。