今日は4月27日。
『ちょこっと雑学』
[[年齢をあらわす 「歳」と「才」の関係]]
自分の年齢を漢字で記入する時、特に急い でいる場合などは、画数の多い「歳」を略し て「才」のほうを使いがちだ。
しかし、このふたつの漢字は、発音が同じだけで本来はまったく別の字である。 『日本 「国語大辞典』にも、「才」の意味として「俗に、 年齢をあらわす『歳』の代わりに使用される」 とだけ書かれている。
一説には、「歳」は鎌の刃で作物の穂を刈 取るまでの時間の流れのことで、それが「1年」の意味になったといわれる。 そして、 平安時代には年齢をあらわす字として使われ るようになった。
これに対して「才」は、もともと「川をせき止める」という意味だった。 それが、川をせき止めるのに使う「切った材木」の意味に 転じ、材料や素材をあらわすようになり、最終的には「人間の素質」という意味になった。
つまり、「才」は「歳」の略字ではなく、 年齢の意味も含まれていないのである。
ところが、昭和22年(1947)の小学校の教科書で、「歳」に代わって「才」が使わ れるようになった。そして、テレビ放送が始まると、字幕で識別されにく「歳」に代 わって「才」が使われたことから、年齢をあ らわす漢字として一般に定着していった。
「才」が代用されたのは、「歳」の中に「才」に似た形があったからともいわれている。