今日は11月22日。
『ちょこっと雑学』

[[「アルプス一万尺』の アルプスはどこのこと?]]

幼少の頃、 女の子同士が向かい合ってよく手遊びと一緒に歌っていた『アルプス一万尺」を覚えているだろうか。「アルプス一万尺こやりの上でアルペン踊りを……………」と歌詞が続くが、ここで歌われている「アルプス」は、ヨーロッパにあるアルプス山脈ではない。

歌詞にある「こやり」とは、長野県と岐阜県の県境、北アルプスの槍ヶ岳(3180 メートル)の山頂付近に突き出した、高さ約 80メートルの岩峰「小槍」のことなのだ。

歌のリズムからはとても日本の山を歌うための曲には聞こえないが、それもそのはず、この曲はもともとアメリカの民謡だった。

原題は『ヤンキー・ドゥードゥル (YankeeDoodle)」。 嘉永6年(1853)、ペリーが浦賀に来航した時に伝わり、ペリーと一緒に来ていた音楽隊が演奏したため、メロディーだけが広まったという。その後、日本で歌詞がつけられ、昭和35年(1960)前後には『アルプス一万尺」という題名になった。

そもそも、この歌は山とはまったく関係がなかった。それが日本で「山の歌」になったのは、戦前に登山愛好者たちがこのメロディーを使って替え歌を作ったのが始まりだったという。