今回から、中央公論社『天才の精神病理〜科学的想像の秘密〜』から、思ったことを書いてみたいと思います。


中井先生の本の中にこの本のことを書いておられたことを知って、図書館で見つけました照れ


そしてこの本は当時「東大講師」の飯田真先生と名古屋市立大学に在籍されていた中井先生との共著のようです(1971年初版)


登場するのは、ニュートン、ダーウィン、フロイト、ヴィトゲンシュタイン、ボーア、ウィーナー。

後半の三名は、中井先生が主に書かれたもので、前半の三名の飯田先生が書かれたものもふくめて、2人で推敲しながら作っていかれたようです。

主にこの本では、


『我々はまず科学者の気質的特徴を、彼らの生活史の中から具体的に把握し、気質が状況の中で、どのような矛盾や葛藤を起こし、どのような人格的発展をとげていくかを見る。

特にどのような状況において、科学者への道を選び、心的危機に遭遇し、知的生産性の高まりが見られるかを気質、生活史、状況、病的過程等と相互関連において包括的に把握することを目指す。』(P9)


と書かれています。

そして、


『病者ではなく、創造的人間を対象として選んだために発病を促す状況にとどまらず、発病抑止的な状況も問題となる。』


とも書かれています。


昨今、障害がある人やマイノリティの方々を差別したり排除してしまう事例が多々あります。

登場する方々は、みなさんご存知のとおり歴史的な進歩に貢献されて方々だと思います。

時代が違っていたら、こういった方々が迫害され、歴史的な進歩が生まれなかったかもしれません。


だいぶ私にとっては難しい本ですが、自分なりの理解と現代を照らし合わせて感じたことを伝えていきたいと思いますおねがい