前回に引き続き、「教育と精神衛生」について書いてみたいと思います。


「キー・パンチャー病」から、日本人の働き方の課題について、産業医との会話のやりとりを通じて提言されています。


中井先生は、「キー・パンチャー病」を引き合いに出して、それは「日本人にしか見られない」ということから『「日本的」な因子』として、教育の現状を考えておられます。


『日本が階級制度を緩和し、上昇への機会を平等にするという事と、教育による社会的上昇とはセットになっている。』


中井先生は上記の「教育の平等」と「学歴社会」について、『絡み合って切り離しがたい問題』と表現されています。そして、


『優秀な生徒に十分能力を発揮させていない悪平等だという批判もあるが、現在日本のおいて、比較的平等な扱いのもとで、他の職種、階層の出身者と交わる機会は、初中等教育を措いてない。

(中略)

こういう機会をなくす方向に教育が進めば、日本は階級の固定化に向かうであろうし、それは社会の活性化を失う方向ではないかと言う危惧が、かなりの人々に指示されるのではあるまいか。


今、障がいがある子達を「特別支援学級」として対応することで、いろいろな意見が出ています。中井先生の言葉を借りるのであれば、


『それは社会の活性化を失う方向ではないか』


と言えなくもないのではないでしょうか。

しかもその環境を作ろうとしているのは、われわれ大人です。

私はそのような分離教育は反対です。

しかし、ある一定の方はこのようなお考えのある方がいらっしゃると思います。

どちらが正しいと言っても、おそらく決着はつかないと思います。

それを表す中井先生の言葉が印象に残ってます。


『第3の道を人類は発見し損ねている。』


私達が見つけ出していかないといけないことは、これなのかもしれませんねニコニコ