
ヘンテコリン、でもなんだか、かっこいい。
みんなに幸せをはこぶよ!
主役は、まゆげのつながったおじさん。恐竜やマンモスもいた時代、こんなかっこいい、おじさんがいたんだね!
【以下は絵本ナビから転載】
こんな大人が近くにいてくれたらいいな。思わずそうつぶやいてしまう、ユニークなおじさんのシリーズ、第一弾です。
舞台は、恐竜もマンモスも人間も同じ地球上で生きていた大昔。そう、おじさんは、毛皮を身にまとって槍を持っている石器時代の人。あと、これは時代にあまり関係ないけど、まゆげがくっついてるのがおじさんの特徴。
おじさんは、マンモスに槍を投げて当たらなくてもあきらめない……あれれ、最後まで一本も当たらないままのこともあるけどね。
でも、あきらめないのってやっぱり大事だよ。肉食恐竜ティラノザウルスにつかまって、今まさに食べられようとしてるおじさん。でも絶対にあきらめない。
体に力をこめたら、ぷぅ~っと、大きなおならが出て、ティラノザウルスは逃げていく! すごいぞ、おじさん。
まわりの大人たちとは、やることも言ってることも違う。ちょっと変わっていてマイペース。バカにされたり笑われることもある。でもおじさんのまわりには、いつも笑顔と発見と小さな幸せがある。
ユーモアたっぷりに描かれるヘンテコリンおじさんを見て、笑ったりうなずいたりしているうちに、本当に大切なことって、実はとてもシンプルなんだなと気づくのです。
お風呂に入りながら、今日幸せだったことを考えてみる。もしひとつも幸せなことがなかったらヘンテコリンおじさんはどうするか? 本書を読んで、私も今日から実践してみようと思ったことのひとつ。元気をくれる言葉がたくさんつまった作品です。
図書館の絵本コーナーで、久しぶりに宮西達也さんの絵本を手に取った。
孫が持っていた「おまえうまそうだな」を読んでからひそかなファンになり、目についたら手に取っていた時期がある。
孫に、「好きな絵本を買ってあげる」というと、宮西さんの絵本の前でどれにしようかと迷っていた姿も思い出す。
この絵本を手にとって、このヘンテコリンおじさんは宮西達也さんそのものなんだろうと思った。
こんなおじさんが子ども達の身近に大勢いてくれたなら、自分や未来を信じ、失敗しても諦めず、
小さな楽しさや面白さを見つけることができる、元気な子ども達が増えてくれるような気がする。