マジすか学園4 NEXT 第3回 | くさだいらのマジすか学園 (小説)

くさだいらのマジすか学園 (小説)

マジすか学園の小説をかいています。

そして、最後のラッパッパ四天王の1人である人物は、すでに雰囲気で周りを圧倒するように一歩ずつ進んでいた。



手を出そうとしていた相手の生徒たちは、その人物の雰囲気の前にたじろいでいた。



相手生徒B「あ、あれが、ラッパッパ四天王のおたべか……」


相手生徒C「すげぇ雰囲気だ……ウチらじゃ近付けねえよ」



最後のラッパッパ四天王は、再び留年したおたべだった。


そして、おたべは自分のことを口にした相手生徒B、Cを横目で鋭い視線を向ける。


BとCはおたべの鋭い視線を見るや、大慌てでその場を逃げ出した。


それを見たおたべは視線を前に戻しながら、今の気持ちをつぶやく。




おたべ「たく、どいつもこいつも……」


?「……情けないですよねぇ」



言葉の途中ではあったが、別の人物の声に邪魔され、おたべは声のした左方向に視線を向ける。


そこには、ゲッコウの腹心であるツンと、その後ろに矢場久根の生徒6人が立っていた。


おたべは身体毎ツンたちの方へと向いた。



ツン「やっぱり、噂通りの実力みたいですね、おたべさん」



ツンは嫌みな言い方をしていたが、“おたべさん”という所だけは小バカにするように強調していた。


一方、おたべは特に気にする素振りすらなく、普段通りの微笑を浮かべる。



おたべ「どんな噂が流れてるかは知らんけど、ウチはウチのやり方と“マジ”でぶつかるだけや」



それを聞いたツンは鼻で笑い、口を開く。



ツン「さて、同盟組んで人数を多くして来たのに、もう4分の3近くが全滅。でも、アンタを倒せれば、勢いは一気にこっちに来るだろうからね」



おたべ「なるほどな、それほどの評価をしてくれてたんはありがたいな。でもなぁ、今のラッパッパはウチ1人倒れたからって、勢いが途切れるほど柔やないで」



嘘偽りなく、さらに余裕な言い方をするおたべに、ツンも表情を崩して怒りが表れだす。

そして、後ろに立つ生徒たちの方へ振り返り、アイコンタクトを送り、改めておたべの方へと視線を戻して口を開くツン。




ツン「行けっ!」



そのかけ声と共に、ツンの後ろに立っていた6人が、おたべへ向かって駆け出した。


おたべは目を鋭くしてから拳を構える。



まず1人目が、おたべにパンチを仕掛けるが、おたべは難なく避ける。

そして、その相手生徒に脚払いをかけた。その相手生徒はグラウンドへと倒れた。



次の相手生徒が右足を蹴り上げて攻撃を仕掛け、おたべは両手を前で重ねて蹴りを防ぐ。

そのまま一気にに距離を詰めて、右フックを決めた。


その後、残りの4人もおたべにこれといったダメージを与えられず、一瞬で倒されてしまった。


あまりに一瞬の出来事のような光景に、ツンに焦りの色が濃くなっていく。


ツンは自分でもその焦りを分かってはいたが、拳を握りしめておたべに向かって行った。


おたべも一瞬で息を整えて、ツンを待ち構える。




攻撃の射程圏内に入り、ツンは右フックを仕掛けるが、おたべは何事もなかったように避けていく。

さらにツンは続けて攻撃を仕掛けるが、おたべは何事もなく避けていく。



自分の攻撃が当たらないことで怒りを感じ、ツンの動きは次第にいい加減さが増しだしていた。


そして、ツンはおたべの顔面に向かって右ストレートを放った。


しかし、おたべは意図も簡単にそのツンの拳を受け止める。ツンの表情は怒りから焦りに変わり、一方のおたべは、余裕な微笑を浮かべる。




おたべ「……ずいぶんと、軽い拳やなぁ」



そう言っておたべは、受け止めていたツンの拳を解放し、さらにそこから押し出した。

さらに右拳を強く握りしめながら構え、思いっきりツンに右フックを決めた。


ツンは改めて、おたべの拳が重さに驚きながら地面に倒れ、しばらく起き上がれないと悟った。








そして、さくらとゲッコウの大将戦は、さらに熾烈化していた。


序盤はさくらが有利に進めていたが、次第にゲッコウも自分のペースに、さくらを巻き込ませていた。




そんな凄まじい戦いを、遠くから観賞や目視する存在がいた。