まぁその、あれだ!


去年の10月上旬、


このような流れで、活き活き警備(仮名)の求人をタウンワークに載せたところ、


早速、シュレン(仮名/59歳)という男性が応募(電話)して来ました!


話を聞いてみると、、


つい最近、交通誘導警備2級を取得した有資格者です!


実務経験3年だから、新任教育の実地を任せる事もできます!


(何故か)上から目線の口調ではあるものの、言葉遣いは丁寧です!


さて、、面接当日、

シュレン本人を一目見た瞬間、(気が短かそうな人だな、、)という印象を持ちました。


話してみると、前職が、IWA警備(仮名)という60~80人規模の警備会社で、

同社では(交通誘導警備の技術が)実力No.2だったと言います。


彼が師と崇めていた、同社の実力No.1の方が少し前に亡くなられたという話だったので、

それ以後は、IWA警備のエースだった事になります。


それでも、今は亡き師こそ、IWA警備No.1だと話すシュレンに対して、


(義理堅い人だな、、)

、、と好感を持ちました。


しかし、フドウジュウザ同様、入社時は生活に余裕が無く、、つまり前借りが必要で、

住居も、前職の社員寮だったので退去日が迫っていました。


ちなみに、活き活き警備の社員寮は単身者向けなので、この年代の家族持ちの人が住むには不向きです。


つまり、彼を雇用するには、月給者にも入社半年間だけ許可していた前借りを適用するのみならず、


アパートの一室(ファミリー)を、社員寮として、外に準備する必要がありました。


しかも、彼は丁寧な言葉遣いではあるものの、、(何故か!)上から目線で話す上に、

自身の条件を決して曲げない為、

面接は、活き活きが六社目だと言っていました(汗)


人生の先輩に対して失礼ですが、俺は内心、、


(若い頃、、現場専業だった時の俺に似てるな、、)


って思いました。


実は、、俺も警備員になったばかりの頃、時々ですが、前借りはしてました。


生活はだらしない癖に仕事には自信があり、上司に対しても

「現場では俺が上」

だと思って傲慢不遜な態度だったし、


若手の頭だった頃なんて、自分が一番じゃないと気がすまない強烈な性格で、

「仕事できる俺様は特別扱いされても当然だぜ!」

、、と言わんばかりの勢いで、自己主張を決して曲げなかったので、

後輩から「ベジータ」と呼ばれてました。




そんな俺が、シュレンの採用を決めたのは言うまでもありませんが、

彼の抱えてる様々な問題については、


(一言で例えるのならば)

「まぁ、何とかします!」


、、って感じでした(笑)



事業部の立ち上げから、ずっと側で俺を見てきた上司のリハクや、

繁忙期に、警備員の確保に困って俺に相談してくれたクライアント各社の担当者なら、知ってる俺の基本スタイルです。


ちなみにリハクは、俺のそんなスタイルが堪らなく好きだと言います。


「まぁ、何とかします。」


「あ、いい(大丈夫)です。私が行くんで♪」


「凄いですねorそれは大変そうですね、、、で?」


みたいな感じで、常に前に突き進んで来ました。


要するにアレだ!



俺はシュレンに好きな部屋を探して来るように指示して、彼が持ってきたアパートの見積を、

経営者のキラー・カーン(仮名/42歳)に見せ、寮として借りさせて欲しいと交渉して、了解を得ました。


ここまでやって、シュレンが万が一でも飛んだり、

何らかのトラブルを起こして会社に損失を与えるようなら、、


自分が責任を取って、会社に賠償する覚悟でやりました。


「責任を取る」、、それが俺の仕事ですから。



面接の日と、シュレンから入社書類を受け取った時、


彼は、


「ここまで、柔軟で迅速な対応してくれた会社や上司は初めてです。

何卒、宜しくお願いいたします、、!」


と言いながら、机に三つ指をついて頭を下げました。


俺は人生の先輩に対して、さらに深く頭を下げて、


「こちらこそ、宜しくお願いします!」


と、返しました。


あれから半年が過ぎた現在、、シュレンの雇用と、

彼の事情を配慮した措置は間違っていなかったと確信しているのですが、


そう思えるようになる迄は、様々な紆余曲折がありました。



(中編へつづく)