自分の世界へ行ってみたい。
 
この一心で自分へ向かって振り落とされた包丁はあばらのど真ん中を貫いた。
 
人間ってこんな薄っぺらいものだったっけ。
 
そんなことを思う暇なく意識が遠のいてゆく。
 
遠くでは走り屋のバイクの排気音が聞こえる。
 
これで自分の世界へ逝ける。
 
僕はきっと安らかな顔をしていることだろう。
 
一瞬寂しくなったが気のせいということにしておこう。
 
さようなら現代。
 
綺麗で不気味な自分の世界。
 
どんな冒険が待っているのだろう。
 
楽しみで胸が高鳴った。
 
 
 
 
 
 
 
声を殺して静かに泣いて
 
聞こえるか聞こえないかの声で
 
「明日なんて来なくていいのに」
 
呟いた
 
僕はペンを手にとりまだ真っ白なルーズリーフにペンを走らせた
 
 
「未来の自分へ
 
生きていますか?
 
そちらはどんな世界ですか?
 
僕もその世界へ行ってみたいです。
 
でも僕は未来へ行く資格などないんです。
 
みんなが見てる世界から背いて自分の世界を創るんです。
 
未来は気になるけど自分の世界へ旅立ちます。
 
支えてくれた皆様ありがとうございます。
 
皆様がいてくれたから僕は安らかに逝くことが出来るんです。
 
ありがとう。
 
過去の僕より」
 
 
一通りペンを走らせたところでペンを置いた。
 
なんとも雑な字だ。
 
机の上に無造作に置かれたルーズリーフの上に真っ赤な液体が滴る。
 
自分の世界へ行ってみたい。
 
 
 
 
やっぱり人信じちゃいけないのかな
 
 
傷つくのはもう御免だね
 
 
なんで裏切るんだろう
 
 
わたしそんなに悪いことしたかな
 
 
自分の自信パーセント0
 
 
信頼度もなくなってくよね
 
 
振り回されたり裏切られたりされてばっか
 
 
言い訳なんて聞きたくない
 
 
わたしに刃を向けて