全国的に記録的な暑さの夏が近年相次いでいることを受け、一般に広がる熱中症対策が医学的知見を踏まえて「進化」しています。ニコニコ

 

 特に注目されるのが、体の表面温度ではなく中心部に近い「深部体温」を下げる対策。体の奥から冷却することが熱中症予防に重要との考えが浸透しつつあり、北海道内のスポーツ店などでも関連グッズが並ぶびます。一方で、あまり効果のない対策や誤情報も広がっており、専門家は「正しい情報に触れることが重要」と指摘します。うさぎ

 8月4日午後、札幌市東区民センターで開かれた市民向けの熱中症対策講習会。救急救命士のIさん=札幌東徳洲会病院=が「深部体温はシャーベット状の『アイススラリー』を飲んだり、手のひらや足を冷たい水の中につけたりすることで効果的に下げられる」と説明し、参加者はうなずきながら聞きました。ぐすん
 深部体温は、汗や外気温で上下しやすい体表面温度とは異なり、臓器や脳に近い体内の温度。通常は37度ほどで、39~40度まで上昇すると熱中症の重症化につながり、命に関わります。このため、近年はこまめな水分・塩分補給などの従来の予防策に加え、細かい氷と液体が混ざったアイススラリーを飲むなどしてあらかじめ深部体温を冷却することも推奨されています。にっこり
 講習会に参加した同市東区のSさんは「年々暑くなり、昨夏は日中を避けて買い物に行った。アイススラリーは初めて聞いた。見つけたら買ってみたい」と話しました。キューン

 道内のスポーツ店などでは、深部体温の冷却に役立つ商品が店頭で目立つようになってきました。「スーパースポーツゼビオ ドーム札幌月寒店」は今夏、冷却グッズ売り場を前年比1.5倍に拡大し、アイススラリーの販売数も増やした。また、大きな血管が集まる手のひらや首などを冷やすことも深部体温の冷却に効果的とされるため、持ち歩きやすいスティック型の氷のうも若者を中心に売れ行きが好調とのこと。音譜
 同店では昨年、用意したアイススラリーが全て売り切れたといい、担当のHマネジャーは「今年も暑くなったら、すぐになくなる可能性がある」と話っしています。ニコ

 北海道内では近年、熱中症疑いの搬送患者数が増加傾向。消防庁によると、2018~22年は年間千~2千人で推移していたが、猛暑となった2023年は3265人、25年も2727人に達しました。今年は8月2日までで714人(速報値)。ニヤリ

 経験したことのない猛暑が繰り返される中、道民の暑さへの意識も急速に高まっています。日差しを避けるため日傘が人気を集め、ハンズ札幌店では、男女を問わず使いやすいデザインや色柄を含む約700種類の日傘を取り扱っています。売り上げはここ3年ほどで伸びているといい、担当者は「男性客も増えてきている」と話しています。無気力
 一方で、使い方によってはあまり効果のない対策や誤情報も広がっています。近年普及が進むハンディーファン(携帯扇風機)は、炎天下で回すと熱風が体に当たり逆効果との指摘も。また、解熱鎮痛剤が熱中症に有効との情報も交流サイト(SNS)で拡散されたが、日本救急医学会によると熱中症には効果がなく、かえって悪影響を及ぼす恐れがあるとのこと。
 同学会が2024年に策定した熱中症診療ガイドラインの作成を主導した日本医科大学のK准教授は「環境省や報道などの正しい情報を参考にし、有効な対策を組み合わせていくことが大切だ」と呼びかけています。!!