ネットに次の記事が載っていました。紹介します。![]()
“「ナフサ」という言葉をこれだけ耳にした年も珍しいでしょう。この原油由来の化学素材が品薄となった背景に、米国などによるイラン攻撃に伴う中東・ホルムズ海峡の封鎖があったのは言うまでもありません。これがいつ終わるのかも見えず、「将来も原油に頼ったままでいいのか」と考えてしまいました。エネルギーだけでなく、素材についても「脱石油」の道筋は描けるのか。。
■自然界にふんだんある素材から化学製品を生産
ステンレス容器の中には、固体の「触媒」が二つ。これに糖の1種である「グルコース」などを入れ、一定の温度で温めながら混ぜるだけだと言います。料理でもしているかのような印象です。
「反応自体は非常に簡単なもの。シンプルな形でないと、石油化学プラントのような大規模な(生産設備による)展開が難しいのです」。札幌市北区にある北海道大触媒科学研究所の一室。大学院生が実験装置を動かす横で、N教授=触媒化学=が説明してくれました。どうもこの装置は、石油化学製品と関わりがあるようです。
「グルコース」とは何んでしょうか。耳慣れない言葉ながら、これは皆さんが体を動かす時にエネルギー源として使う「ブドウ糖」のことを指します。日々口にする野菜や穀物などにも大量に含まれています。
これが「脱石油」の道につながると言います。Nさんが目指すのが、普通は食べられない植物の茎や根なども含めて自然界にふんだんに存在するグルコースを起点に、現代社会を支える「エチレン」「プロピレン」「ブテン」などを効率的に生み出すプロセスの開発なのです。
「たとえば捨てられる稲わらなど農業廃棄物に含まれるセルロースを、グルコースに変換した上で化学製品に加工できれば、北海道に油田ができるようなもの」と、Nさんはその先にある社会・経済の姿を語ります。「炭化水素」の一つでもあるエチレンなどは自然界には存在せず、現代社会では、石油をガソリンなどに精製する過程で生じる「ナフサ」を高温で分解することによって大量生産されているのです。
このナフサが、社会の隅々に入り込んでいる現実を痛感させられたのが、米国などのイラン攻撃に伴うホルムズ海峡の封鎖でした。日本が国内需要の9割超を頼ってきた中東産原油をはじめ、ペルシャ湾岸で精製されてきたナフサの調達が難しくなりました。その影響は、自治体指定のごみ袋が品薄となるなど、身近なところにも表れています。
ポリエチレン袋などの包装資材や化学繊維、自動車部品、医薬品、塗料といった身の回りの品々の多くが、ナフサからつくられています。帝国データバンクによると、これらの加工に関わる会社は国内製造業者の3割に当たる約4万7千社とされます。菓子大手がインク不足を受けて、ポテトチップスのパッケージをカラーからモノクロに切り替えるなど、子供ですらその影響を思い知らされたのが実情です。
■北海道農業を浮揚させる可能性も
この研究はもう一段の飛躍的な技術開発が必要です。ただ、いまは捨てている農業廃棄物などを有効活用でき、「素材供給」という形で北海道の農業を浮揚させる可能性を秘めています。実現すれば、既存の化学産業をまるごと置き換えることにもつながります。
反応に再利用し、通常なら使い続けるうちに劣化する触媒を再生できる特徴があります。”![]()
化学反応の難しい工程はなかなか理解しずらいのですが、ともかくも「自然界にふんだんある素材から化学製品を生産」することはとても魅力的ですね!