ピクサーを含むディズニー発のアニメ映画はここ数年、どこか物足りなかったような気がしていました。多彩なキャラクターが、人間たちの外見を変えた擬・動物化や異星人化に過ぎなかったり、話の意外性が乏しかったり。でも「トイ・ストーリー」はさすが1995年から続く人気シリーズ。この劇場版第5作も楽しく、中身が濃い。鳥
 

 「トイ・ストーリー5」おもちゃたちに危機 タブレット現る!

 第3作(2010年)終盤で大学生のアンディからおもちゃの数々を譲り受けたボニーは内気な少女。8歳になっても近所の子らと友達になれず、カウガール人形のジェシーが役に立とうと奮闘する。そんなある日、ボニーは両親からタブレットを買い与えられて夢中になり、おもちゃたちにお払い箱の危機が訪れます。ニコニコ

 今年は初代iPhoneが世に出て20年目。電子デバイスがライバルになる話を今頃? と思うかもしれませんが、親が子どもにタブレットやスマホを持たせるのは、ある程度育ってからの場合が多いのでむしろ現実味があります。ニコニコ

 ボニーも親も「ほかの子もタブレットを持っているから、友達作りのために必要」と焦りを抱いているのが切ないです。タブレットを通じた交流サイト(SNS)のやりとりは、いかにも友達づきあいができている安心感をもたらします。でも「友達が居る」という事実だけを求めていないか。一緒に遊ぶとはどういうことか、本作は問うています。飛び出すハート

 タブレットの「リリーパッド」ら電子デバイスたちは決して悪役ではありません。こちらも持ち主のためになろうと真剣。特に幼児期のトイレトレーニング用に作られた「スマーティー・パンツ」は抱腹絶倒。キャラクターのユニークさはやはりディズニー/ピクサー、と感服。キョロキョロキューン

 *アンドリュー・スタントンとケナ・ハリス共同監督。1時間42分。