私の好きな脚本家の一人にドラマ「北の国から」の倉本聰さんがいます。![]()
倉本聰さんが、嵐の二宮和也との「ドラマづくり」についての、インタビューがネットに載っていました。それを紹介します。![]()
“『優しい時間』(フジテレビ系)
碓井 『優しい時間』は親子、特に父と息子の物語でした。
倉本 そうですね。僕はニノ(二宮和也)っていう役者をそれまで全然知らなくて。
フジテレビが連れてきたんですけど、これはいいと思いましたね。
碓井 どのあたりが一番ピンときたんですか。
倉本 繊細さですね。たとえば父親(寺尾聰)の働いてる姿を木の陰からそうっと見
てるシーンがあったでしょう?
碓井 この父子の複雑な関係を象徴していました。
倉本 気持ちの複雑さみたいなものをニノはとてもよく出していたと思う。
碓井 二宮さんはアイドルグループの一員で、いわゆる役者さんではなかった。その
あたりはどうお考えだったんですか。役者じゃない人をドラマで起用した場合、当
たりハズレも大きい。
倉本 それに関しては一種の諦めがあったんです。ただ、ニノに会ってみて、この子は
ちゃんとしてるなって思いました。あいつは物怖(ものお)じしないんですよ。僕
のことを「聰ちゃん!」って呼ぶしね。クリント・イーストウッドにも使われた。
碓井 そうでした。映画『硫黄島からの手紙』ですね。
倉本 あいつ、イーストウッドのことも「クリントは……」って言うんですよ。生意
気なんだけど、失礼な感じにならない。ナイーブさも持ってるし、あの子の才能で
すね。
碓井 『優しい時間』では、大きな葛藤を抱えた難しい役柄でした。
倉本 母親を自分の運転で事故に遭わせて死なせてしまった、っていうシチュエーシ
ョンですからね。
碓井 物語のプロセスを通じて、この父と子はどうやって和解していくかというのが
焦点で、ある種のホームドラマだったと思うんです。
倉本 まさしくホームドラマなんですよ。息子が奥さんを死なせたら夫としてどうい
う気分になるのか。これはやっぱり息子に対してわだかまりが残るだろうってい
う、その心情を深く考えましたね。
碓井 父親だって、それまでのように息子と接することはできないわけで。
倉本 ひとりの人間ですから。その子が生まれる以前から、母親との付き合いがあっ
たわけだし。
碓井 そういう意味では、一般的なイメージのホームドラマとは一味も二味も違うも
のですよね。
倉本 かなり重たいテーマでした。でも、見てくれた人たちがちゃんと受け取ってく
れた。それが嬉しかったですね。”![]()
![]()
嵐の二宮和也のことを「生意気なんだけど、失礼な感じにならない。ナイーブさも持ってるし、あの子の才能ですね」と倉本さんは評価しています。![]()
![]()
アイドルグループの起用というと「人寄せパンダ」と思われがちですが、そのイメージをいい意味で「壊して」くれたのが二宮和也だったのですね!![]()
*嵐;5人組男性アイドルグループ、5月31日に活動終了する予定
*ドラマ「北の国から」;フジテレビ系で放送された。北海道富良野市(主に麓郷地
区)を舞台に、北海道の雄大な自然の中で田中邦衛が演じる主人公・黒板五郎と2人
の子どもの成長を21年間にわたって描いた。