就職活動中の学生の方々からよく聞く話なのだが、
「なぜ、企業は露骨に学歴差別をするのか」という話だ。
言っておくが、これが欧米であれば、さらに拍車がかかる。
「大学名・学部名・資格・研究室名」にまで指定があり、
それをパスできなければ、「応募禁止」とあるのだ。
だから、海外で「学歴差別だ!」と話題になることはない。
まだGPAで評価される日本の方が、優しいくらいだ。
それでは超人気企業本社勤務のTからの話をしよう。
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彼に会ったのは、昨年度の同窓会の席だった。
「今度里帰りしたら、ウチに寄ってよ。開けてあるからさ。」
「本当かい?休みの日ってないの?」
しばし話をした。
そこで、学生の間には、こういう噂が流れていた事を話した。
「就職ナビサイトには、大学名によって説明会参加が可・不可と自動選別される機能がある。」
という噂である。
しかし、彼はその噂を一笑に付した。
「それは正しくないな。もしそうなら同じ大学なのに、『説明会に参加できた人』と『参加できなかった人』の両方が存在する、という事実を説明できないだろ。」
「もし仮に、そういう機能を搭載したナビサイトを作ったら、その情報は現場の誰かから外に流れる。その瞬間からサイト運営企業はとんでもないマイナスイメージを被ることになる。だからそんな機能は実装されることはない。
「それよりも、もっと効果的に学歴選抜を行う方法が2つあるんだ。聞きたい?」
わたしが軽く頷くと、静かに語り出した。
「『大学別説明会』と『DM送付』についてなんだ。」
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①会場セッティング
彼のような大手企業には、
平気での数万人単位の応募者が殺到する。
当たり前に考えて、応募者全員に機会を用意することなどは無理。
たとえ全員と面接する機会を設けようとすれば、のべ数万人の面接担当官が必要になる。
それだけの回数分の面接セッティングを行い、会場の手配をしなければならない。
これは、物理的に考えて不可能なのだ。
だから、入口時点では合理化するほかない。
仮に10000人のエントリーが来るとする。
だが、1回の開催での参加枠は200人程度が上限。
10回開催するとなると計2000人。
20回開催して4000人。ここらが限界となる。
仮に10000人のエントリーから、
説明会への参加を4000人に絞るとすると、
6割もの応募学生とこの時点でサヨナラしなきゃならない。
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①大学別説明会
「説明会を開催する」と決まれば、その告知を学生向けにメールで送信する。
まずは採用実績が多い大学の学生に送付する。
総合職社員全体の枠が4000人だとすれば
例えば「旧帝大生向け」「一橋大生向け」に送る。
ひとまずここで2000人を超えるまで我慢して、
他の大学生には送らない。
この時点で、母数20000人から2000人だから、
実質10倍。
その後で「慶應義塾向け」「早稲田向け」「MARCH・関関同立向け」とランクを段々下げていく。
ここで応募数が3500人を超えることになる。
この時点で母数50000人から1500人だから、
実質約33倍!
最後に「その他の大学生向け」にメール送付がなされる。
しかし、全大学生にオープンになった瞬間に
説明会枠の8~9割がすでに埋まっている。
地方の大学生だと、端から諦めることも多いと思うが。
最終的に350000人に対して残り1500人だから、
最終倍率はなんと200倍にもなる。
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なるほど。
だから両極端な話
「旧帝だけど、友人が落ちた・・人気企業は厳しい。」
そして数は少ないが
「こんな無名大からでも、あの人気企業に行けるんだ!」
・・・という極端な話があるわけだ。

