私の高校時代の大先輩である、「根本さん」という人がいる。

「根本特殊化学」という発光塗料のシェア№1の会社の創業者だ。

 

 

私がいた吹奏楽部に150万円という巨額の資金を寄付してくれた、という事で

頭が上がらないどころか、足を向けて寝られないほどの尊敬をもっていた。

 

ある日、東京の同窓会において、根本先輩からとんでもない話を聞いた。

今日は、そのことを話そう、と思う。

 

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今をさかのぼること12年前の9月

中国で反日デモが沸き起こった。

たまたま尖閣諸島の国有化のさわぎを拡大して、

私服警官や共産党員がデモ隊を総動員して大規模に膨れ上がり、

まさに独裁国家の官製テロリズムと言ったものだった。

あちこちで火災が起きて、焼き討ちにされたり

 

 

共産党の報道官が

「彼らの義憤は理解できる」と発言した日には

「もっと過激にやっていいんだな!」とますますヒートアップしていった。

ユニクロが襲撃されて、8~9割の商品が略奪された。

トヨタ、日産のディーラーも焼き討ちにされ

しまいには、街中の日本車を襲撃するまでになった。

 

これで共産党による就職難や不景気のガス抜きという事で、

ある程度「容認」されて、ますます過激な様相を呈し出した。

 

デモ活動(というか破壊工作)は、日系企業にまで及び

中国全土で、日系企業の破壊活動が行われた。

その中に、大連(だいれん)や深圳(しんせん)の根本特殊化学も狙われることになった。

 

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ところが、驚きの展開になったのはその直後だ。

 

その会社の若手の社員の中に、日本と中国人のAPUのOBがおり、

双方の話し合いの先頭に立って事態の収拾に務め、

なんとけが人は一人も無く、

破壊したものも全くなく、

見事に事態の鎮静化に成功した、という事だ。

 

「世界に動乱が起これば、必ずそこにAPUのOB/OGがいる。

そして、彼(女)たちの活動で、事態は収集する。」

 

まさに出口治明・前学長の言葉通りになったわけだ。

 

最終的には、日本人や、親しい中国人までが負傷することになり、

いくら何でもやり過ぎ、という事で、デモ活動は中止になった。