いきなりスーツ姿の男が現われた。
(さっそくトカゲで遊んでいる。)
西南学院生のK君だ。
公務員採用試験にも受かって、意気揚々と凱旋してきた、という感じだ。
「ああ、学生生活が懐かしいなぁ・・・」
そう、これは先月の初旬、高校一般入試直後の一コマだ。
なんでこれを書こう、と思ったかというと、
「入試の学力は、入試に対応した学力を持たなければならない」
つまり
「どんな優れた学力でも、その試験に対応する力がないと、無力に等しい」
という事を、計らずしも披露してしまった、という事を書くためだ。
何が起こったか、というと・・・順を追ってお話ししましょう。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
K君は、就職活動で、真面目に試験対策を行った。
SPIテストは、7段階の偏差値で評価され、
平均点は6割程度、満点では偏差値80程度で表される。
大手メーカーやIT業界だと7割前後。
メガバンクや5大商社(三井物産や三菱商事など)で7割オーバー
外資系企業になると、8割ほどが必要になる。
K君の場合、8割弱と、上位10%の高得点をたたき出した。
そこで、入試直後なのに来塾していたPOLO(中3・朝倉高校受験生♀)がつぶやいた。
「いいなぁ・・」
ふと思った。
POLOを勇気づけてやろう。
そのために、意気揚々としているK君に試練を与えてみよう。
「そうだ。後輩と入試で対決してみないか?」
K「いやいや、理科や社会なんか忘れてますってww」
私「国語なら出来るだろう?」
K「いやまぁ・・・やってみますかワクワク」
なんとなくK君の表情に安心感が見て取れる。
なんだかんだ言って、
朝高上位合格OB対朝高ギリギリ現役受験生
の対決だ。
同じ、「高校入試模擬問題・国語」で50分勝負スタート。
1分後
もうK君が音を上げた。
「この①論説文、難しくないですか?」
いや、普通のレベルだが?
「う~普通にムズイっす・・」
10分後
K「すいません、④作文って、どう書くんでしたっけ?」
私「作文の書き方は、しっかり教えただろう?!」(K君は、この塾で7年前に高校受験した。)
K「慣れてないのでちょっとわからないんですよねぇ・・」
そのころPOLOは④作文を仕上げて、③古文に入った。
40分後
「作文、飛ばしていいっすか?ちょっとよく分からなくて」
私「いい加減にしろよ!全く」
そのころPOLOは①論説文を終え、②小説に入った。
50分後、タイムオーバー。
結果はというと
POLO・・・52点(60点満点)
K君・・・・・13点(30点満点)
現役受験生・POLOの圧勝である。
(お面が無かったので、カンを被せてしまった。ww)
さすがにK君は動揺を隠せない。
K「え?え?こんなはずでは・・・orz」
K君は、7年前には楽勝で55点以上をたたき出していたのだ。
それが7年経ったら、この体たらく・・・
これは、そういうレベルの対決ではない。
普段から、戦略的に処理する、といった
事務処理的なスピードがかかわっているわけだ。
彼女にとってみれば、「ああ、またこのテストね」と言った感じで淡々と処理していたに過ぎず、
K君は、慣れないせいで、本気で入試問題に挑み、受験を一大事業にしてしまったわけだ。
(西南学院に進学するK塚君にアドバイスをするOB・K君)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ある程度予想はしていたものの、まさかの大差で勝負が決まってしまったのには、いささか驚いたものです。
その後POLOは、難なく朝倉高校に合格しました。
たったの1か月で得点力を50点以上伸ばして圧勝でした。