毎年、数人の男女を世に送る出しているわけだが、

どう考えても、男女間で

『高校入試「進学という第一の関門」の認識に大きく開きがある』

と考えざるを得ない。

男子の場合

不合格ならあっさりとしたものだ。

「あ~だめだったか。」と考えて

次回の挑戦(私立高校→難関大学)にあっさりとシフトチェンジして、捲土重来を目指す場合が多い。

 

ところが女子の場合

不合格を「お前は不必要だ!」と言われたように感じ、

次回の大学受験を考える際に、必要以上に委縮し

「もう、不合格になりたくない!」と考えて、私立文系に鞍替えし、

たとえ医師薬学系などの難関国立合格の素質がある者すら

福大・西南大、下げて筑紫女学園、良くても福岡県立大辺りで手を打つ場合が殆どだ。

 


これはあながち僕だけの偏見なのではなく、

福岡地区や久留米地区の私立高校教員に聞いても、異口同音の話が出た。

 

公立高校に不合格だった生徒の中でも、「トップ進学校落ちの女子」は盛り上げにくくて年月を要する、と。

 

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一般的に、「男女のうち、受験に強いのはどちらか」と言われれば

男子は、ここ一発勝負の一般入試に強く

女子はコツコツと成績を上げ、推薦入試に強い、と言われている。

 

ところが、このクリスマス前後にやって来て

「今からなんとかなりませんか?!」

と言ってくる生徒は、100%女子なのだ。

 

 

冬期講習の終わりごろに、2人の女子が入ってきた。

 

2人とも朝倉志望だ。

 

この期に及んで来塾する子というのは

「ムチャクチャ勉強したけれど、偏差値が上がらない!」

という子が多い。

 

(中には「いままでで勉強量ゼロ」などという強者がいたが)

 

1人が、兄が朝高2年生であるSUE(♀)

 

彼女は社会が苦手なのだ。

いや、苦手というよりも、てんでバラバラに覚えている。

例えば「ハロン湾」

→「中国でしたっけ?」

→「そりゃベトナムだよ」

→「ベトナムって、インドの隣でしたっけ?」

→「それはパキスタンかバングラデシュだよ。」

→「それって、いま戦争してる国じゃなかったですか?」

→「それはウクライナかイスラエルだろう!」

→「それって、ヨーロッパの近くでしょう?」

→「近かったらもっと大騒ぎしてるわ!中東だよ。」

→「中東って、ヨーロッパの東でしょう?」

→「それは中近東!」

→「スペインでしたよね?」

→「それは南欧!」

 

・・・・・色々と頭に入ってるのは分かるが、極端に地図上の繋がりが悪い

(もう少しで地球一周するところだった。)

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もう一人は、姉が入塾していたPORO(♀)

30点は各教科堅いのだが、そこから伸びていかない。

 

何と言っても

K産大付属特進クラス受験

→準特進にクラス替え合格

ここでこの塾に入塾

→諦めずに再受験

→筑紫台高校特進クラス合格(+奨学金)

とりあえず受験はここまで

→常陽高校後期試験受験

→公立朝倉高校受験

・・・・とまぁ、4回も受験しまくるという無茶ぶり!

 

ただ、よく解答用紙を見ると、「答え方」がなってない。

 

地学分野の太陽系において、地球から金星が見えなくなるのは

✕「金星が太陽と重なって見えるから」

これは、自分の頭で何とかひねり出したのだろう。

ところが、間違っていることは間違いない。

 

→「太陽を覆い隠すほどの大きさはないよ。」

→「う~ん、じゃ、何と答えれば?」

〇「金星が太陽と同じような位置にあるから」

 

 

 

ただ、こんなポンコツ同然の2人だが、テストを重ねるうちに

平均40点台をたたき出すことが出来るようになった。

まぁ、あと一か月で、どこまで出来るか、楽しみではあります。

もう少し早く来てくれたら、こんなことにならずに、もっと楽に受験できたのに、とは思うが

こういうやる気のある者に、朝倉高校に合格して欲しい、と切に思う。