コロナウィルス渦の中で、大学生は窮地に陥っていた。
バイト先が無いのだ。
特に、難関大の生徒は悲惨だったはずだ。
居酒屋やレストランでのバイトすらなかったわけだから。
実入りの良い「教育」のバイトが無い。
大教室がある「大手予備校」はもちろんのこと、
中小の塾すらも危険だ。
家庭教師など、生徒のお宅に直接侵入するわけだから、なおさらそうである。
なんたって、遥か「京都大学学生」から、私の塾にお誘いの電話が舞い込んでくるくらいなのだから。
当然ながら、私の塾にも、直接バイトのお願いがやって来る。
当然のことながら、お断りの返事をせざるを得ない。
第一、講師が全然なってない。
能力以前に、「資質」が。
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そういう人物の話を、最近聞くことになった。
ある中学校の3年生からだ。
何でも、家庭教師を雇っていたそうだ。
だが、その家庭教師がついてから、ズルズルとさらに成績は下がり、
堪忍袋の緒が切れて、首にしたそうだ。
本人としては、一生懸命教えてくれたので、クビにはしてほしくなかったようだが
母からの鶴の一声で、あっさりと決まったようだ。
「・・・なるほどね。その家庭教師、教え方はどうだったの?」
「教え方は上手かったというか・・熱心だった気がします。数学の定理も、英語の文法もわかりましたし。」
「それでも、成績は伸びなかったんだ。」
「はい・・・これは私の責任じゃないか、と思ってて。」
最悪の家庭教師とは、「生徒の自己肯定感を削る人物」
だと思っている。
「こんなに真剣に教えてくれているのに、ちっとも上達しないのは、私がバカだからなんだ。」
などと考えるようになっては、家庭教師にとっても、生徒自身にとっても害悪だ。
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「その先生、復習してくれた?」
「・・・いえ、質問に返事するのに精いっぱいで・・・」
「恐らく、その先生は、『精一杯解説する』のに夢中で、『復習して出来るようにする』という視点が欠けていたんだろうね。それはその先生や、君のせいなんかじゃない。」
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塾講師となると、「どれだけ進んだか」を重要視し、「どれだけ復習したか」は重要視されない。
何となく「真面目にやっていない」というイメージだからだ。
しかし!
復習した方がいい、という医学的根拠があるんです。