2022年12月21日に発表された文部科学省の学校基本調査(確報値)によると、
2022年度の大学進学率は前年度から1.7%増の56.6%で、過去最高を更新した。
東京都(76.8%)や京都府(70.9%)が高い、というのは分かっていた。
それよりも驚いたのは
「沖縄県の大学進学率が5割を超えた」
と言う事だ。
福岡県(52.2%)以外の九州全県と比較しても
佐賀・・44.6%
長崎・・44.5%
熊本・・43.8%
大分・・13.1%
宮崎・・42.7%
鹿児島・・46.2%
沖縄・・51.0%
と、群を抜く進学率です。
直近で8.5%という恐ろしく伸びを示しています。
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以前、琉球大学・副学長に聞いたことですが
「琉球大学への進学が、『沖縄県での就職』を考えているなら、諦めてください。」
「しかし、県外(日本本土)での就職率は、100%です。」
つまり、沖縄県外での就職率は盤石だが、沖縄県内の就職率は極めて厳しい、ということだ。
副学長の言葉には、厳しい沖縄県での就職難がにじみ出ていた。
沖縄県では、俗に言う「縁故採用」がまかり通っていて、
例え「琉球大学・首席卒業」でも、沖縄県庁への就職は難しい、と言う。
そこに「本土出身の大卒」が紛れ込んだりしたら、どんなことになるのか・・・
沖縄県での人気の就職先は、
「県庁・市役所などの公務員」を筆頭として
「沖縄電力」
「沖縄セルラー」(沖縄県でauなどを展開)
「琉球銀行」
・・・と、公務員と銀行が圧倒的に強い、という、
バブル期以前、というか戦前と言ってもいいような現状だ。
それ以外だったら、観光業などが人気だが、県外出身者にはことさら難しい。
どんなに美人で有能だとしても、地元の年配のおばさんが優先される。
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沖縄県の若者は、
「高校を出たら、島を出るのがあたり前」
と思われた時期もあった。
ところが
女は、多少厳しかろうと地元に溶け込み、普通に生活しているのに
男は、その厳しさに音を上げて、あっさり沖縄に戻る、という。
結果として、男で就職出来たら「勝ち組」として、地元に君臨する。
女の場合、それに負けじと勉強し、自立している子が多くなった、と言う事だろう。
なんたって、
女子の進学率は2年前までは3割台だったのだから。
沖縄県民の就職差別もあったが、数年前に比べると明らかに減った。
早いうちから家出して自活しているのが「真面目だ」と評価する向きも増えたことだろう。
以前、鹿児島県人からこういう話を聞いた。
「島の娘は、金払ってでも貰え」
後がない、という思いもあって、そう粘り強く頑張ってるんだなぁ、と思う。