先日、体験授業を受けに来た生徒の母親が
「この子は、やる気はあるはずんですが、やる気に中々なれなくて、いつも30分程度が限界なんです・・・」
と言う。
この場合、どういう風に言えばいいか。
答えは簡単です。
「やる気は『出すもの』ではありません。」
1日の何割かを占める勉強時間を、いちいちスクールIEのパワー・ワード
「やる気スイッチ」出してたら、労力が勿体ないです。
(スクールIEは、それ以外では真っ当な教育システムを持っているんですが・・・・)
朝起きたら顔を洗い、歯を磨き、朝食を食べる
ここで「歯を磨く」「顔を洗う」「朝食を食べる」ということを、「ルーティン・ワーク」とすることです。
勉強することを「勉強しないと」という気持ちを持たせるんです。
それをしなければ「気持ち悪い」と言う状態に持っていくことが理想です。
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ただ、それを独学でやろうとするのは難しいでしょう。
ウチの塾でも、「塾」と「自習室」に分けて、別々にやってますが
時折
「成績は悪いんですが、自習室から始めたい」
という両親がいるんです。
私は、そういう場合、やんわりと拒否します。
今の成績が悪い状態で独学をさせていたら、わからない時に講師に教えてもらうことができません。
その場合、ますますできないことの原因がつかめないまま勉強の段階に入り、本当に分からなくなってしまうからです。
私は時々、すっかりできなくなっている高3生を請け負うことがあるんですが、
本当にできなくなった生徒を、1年で仕上げるのは本当にしんどい苦難の道になります。
私よりも、生徒の方が苦しいでしょう。
3年になっているのに
Be動詞の意味を知らない
因数分解の仕方が分からない
中和滴定の考え方が分からない
とにかくすべての高1・2のレベルで疑問符が付く。
こんなことにいちいちダメ出し食らっていたら、心が折れてしまいますよ。
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だから最初からいきなり飛ばさずに、「だんだんペースを上げていく」と言うやり方で、
気軽に質問できるようになるまで待ちます。
そりゃあ時間は多少かかります。
しかし、本当にスッカラカンに出来なくなった場合は、
このやり方を、皆の前で(うっすらと)共有します。
そして「一緒に切磋琢磨していく仲間がいる」ことが大いに励みとなり、
飛躍的な向上に結び付ける生徒は、年に半数以上はいます。
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このときに注意しなければならないのは
「自分を他者と比べないこと」
一緒に勉強していると、どうしても個人差が生じてしまいます。
その時に
「ああ、自分はやっぱりダメなんだ・・・」
と、自分を卑下してしまいます。
この塾では、統一したカリキュラムなど存在しません。
各個人に沿ったカリキュラムを個別に使い、それぞれが同時進行していくのです。
例えば、西南学院大学合格に向けて、2人の生徒が頑張っているとしましょう。
1人は「過去問を7割達成に向けて、総合力を向上させている」
もう一人は「構文を完成させるために「必修構文101」(Z会)を仕上げている」
同じ目標でありながら、全く到達度で違う段階にいるわけです。
そして、今年の2月西南学院大に2人とも合格しました。
例えどんなに道が遠かろうとも、今(6か月)なら何とかなります。
(参考:マンガ「ガクサン」(モーニングKC))