夏が終わり、10月になった。

 

Mareは、塾では友達もでき、明るくなった。

(本当に、AiとMomoには感謝している。)

 

こんなことをやらかすまでになったのだから。

(ちなみにこれは筑紫台高校時代のもの。)

 

ただその分、学校でのいじめはエスカレートする一方だった。

学校は、処分を恐れて何の手も打たない。

 

ある時、3日間塾に来なかった時があった。

 

「これは何かあったな!」

と思い、自宅に電話した。

すると、深夜11時にもかかわらず、母親が塾にやって来た。(塾~自宅は20kmもあるのに!)

 

「分からないんです。部屋にこもりっきりで・・・」

 

ただ、学校には行ってるから、最悪の事態(=不登校)は避けられそうだ。

 

ホッとしている表情をすると、Mareの母親はこう言い切った。

 

「もう、引っ越します!」

 

いきなりの発言に驚いた。

 

父親の職場も、母親の職場も、おなじ甘木にある。

 

だったら、この際甘木に引っ越せば、両親の通勤もMareの通塾も楽だ。

 

最終バスで帰るMareを、いちいちバス停まで送迎する必要もない。

 

ただ、Mare本人はH中学まで通学するため、バスで30分以上かけて通学しなければならない。

 

転校は今からではできない。

 

ただし、放課後は他人の目を気にせず、塾に一直線、というわけだ。

 

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引っ越し先は、塾からわずか300mにあった。

 

これで、学校は仕方ないとして、受験に対して万全な体制が取れた。

 

Mareの顔にも、少しは安らいだような表情が見える。

 

ご両親には感謝しかない。

 

娘のためとはいえ、引っ越しまで考えて、もう頭が上がらない。