爬虫類が当塾に来て以来、あることを考えている。

 

「メタ認知」と言われることだ。

 

彼(女)らは、周囲の景色を認知している

・・・・かと思いきや、全く認知してないのだ。

 

 

ちょうど1年前に、オンライン指導で大学横から引き払ったH君が、持ち込んできたのだ。

 

「家じゃ飼えないんですよぉ。塾に持ち込んでいいですかぁ?」

ってなわけだ。

フトアゴヒゲトカゲらしい。

「・・・・生きてんの?」

これがまず開口一番に飛び出した。

 

ぬるま湯で洗ってるうちに、見る見るうちに生気を取り戻した。

 

・・・かと思いきや、それ以外では「ぼ~っ」としている。

 

一日24時間中、18時間は「ぼ~っ」としている時間がある。

 

ただ一つ、「エサと敵」の襲来という、本能的能力だけで行動している。

 

ぼんやりとしている時(通常モード)は、一切反応しない。

 

エサを目の前にふらふらさせても、だ。

 

そして、「エサ!」と認知すると、目が輝き、猛然と食べにくる。

 

それはもう、コモドドラゴンやワニと同様に、一気に襲い掛かる。

(まあ、トカゲだから牙はないので安心ですが)

 

それが終わったら、また「通常モード」に落ち着くわけだ。

 

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メタ認知とは、具体的に言えば

「こいつ(自分)は、何を考えてるんだろう」

と斜め上45度あたりから、自分を俯瞰してみる心理的用語です。

 

それと同じことが、生徒にも見受けられるのです。

 

よくいるのが、関数あたりで一人で苦しんでいる構図です。

考え込んで、ドツボの中でもがき苦しんでいるようです。

 

それを高いところから

「そっちじゃない!そこは代入して進め!」

・・・と、指導する方法です。

 

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ところが、これには落とし穴があるんです。

本人が考えている所に

「アッそれ違うよ!正しくはこうだよ!」

と横やりを入れてしまう事です。

 

そうなると、生徒は自分で解答しなくなってきます。

 

これは本人の意向とはかかわりなく、害悪そのものになります。

「的確な指導」ではなく、「的確な解答マシーン」となるわけです。

 

そうなると、生徒は通塾するようになります。

だって、解答を引き出せるのですからね。

 

そして、数か月後の中間・期末テストにて、あまりの正答率の低さに、両親が激怒するのです。

 

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的確な指導とは、冷静に見極めて、必要な時に必要な指導を行うことだ、と思っています。

 

それが、「放置」と捉えられるのは致し方ない、と考えてます。

 

かくも難しいことを、この爬虫類たちは教えているのです。

(そうか?ww)

 

(こっちはさらに「ぼぉ~」っとしている

ヒョウモントカゲモドキ(レオパード・ゲッコー)

です。)