地上にあって、霊界にない物、色々あると思いますが、その一つがお金ではないでしょうか。


 地上の人間は、生活のため、食べていくためにお金を稼いできました。

 お金を稼ぐことが地上人生の目的になっている人もいると思います。

 お金を持っているかいないかでその人の価値まで判断されたり、お金のために悪いことに手を染めたり、また争いの元になったりしています。


 お金も所詮は物です。それに価値をつけたのは人間の利己心と物質欲です。

 お金なんか必要ないと思えばお金に価値はなくなってしまいます。

 地上においてお金のない、お金のいらない世界を実現することはできないのでしょうか。ありえない話しでしょうか。


 霊界のように全ての人が、お互いに助け合い、お互いのために生きることができればそれは可能なことだと思います。

 お金のために働くのではなく、人の役に立つために働く。

 そんな世界の実現のためには霊的真理が絶対に必要です。物やお金にはそれほど価値がないということを知るべきです。


 今、ほんの一部の人に集中しているお金を世界中の人々に均等に振り分けたら、飢えに苦しむ人はいなくなり、皆、安心して日々を暮らしていけるはずです。なのにこの世界はどこで狂ってしまったのでしょう。

 金融崩壊とか大恐慌がやってくると予測する人もいます。そんなことが起こって慌てるのはお金を持っている人たちでしょう。今の経済システムは一回、壊れてしまった方がいいのではないかと思ってしまいます。全てを失った後、残るのは人と人の繋がりだけです。


 大昔の日本、縄文時代にはもちろんお金などなく、自然のものを採取して食糧とし、争そった痕跡もなく平和な時代、平和な人々だったそうです。

 そんな時代が一万年以上も続いたということに驚いてしまいます。現代人よりずっと自然の摂理を理解して生きていたのだと思います。

 そういう意味で原点回帰し、人としてのあり方を思い出すことも大事かと思います。


 所詮地上のお金も物質も、幻と言っても過言ではないでしょう。死んであの世に持っていくことはできないのですから。


 お金が悪いわけではありません。

 人が裏とか表とかで使い分けているだけです。

 税金の申告の季節です。

 お金のことについて少し考えてみました。


📘 「シルバーバーチの教え 上 」

 今こそ人類は、大霊とその摂理へ回帰しなくてはいけません。いや、すでに回帰しつつあります。私の目には、ゆっくりとではありますが、大霊の摂理が地上界に具現しつつあるのが見えます。


 何よりもまず人類が学ばなければならないのは、大霊の恩寵(おんちょう)は皆で分け合わなくてはいけないということです。現在の地上には、今日の食べ物にも事欠く人がいる一方で、度を超した飽食に走っている人がいます。もちろんこれは間違っています。あり余るほど持っている人は、足りない人に分けてあげなくてはいけません。別に難しいことではないと思うのですが……。


(本の掲載につきましてはスピリチュアリズム普及会の許可を得ております。)