私は今まで、宗教というものにほとんど関わりがなく生きてきました。

 母のお葬式や法事は仏教でとり行いましたが、仏教の教えなどはほとんど聞く機会もありませんでした。仏壇のない家で育ちましたので、日常の中で手を合わせて祈るという習慣さえありませんでした。だからというわけではないのですが、キリスト教、イスラム教、ユダヤ教、ヒンズー教、など何が違うのかの区別もよくわからず、ましてや新興宗教などは、関わりを持ちたくないとさえ思っていました。


 しかし周りの人たちを見てみると、宗教を持ち、熱心に信仰している人たちは真面目で純粋な人が多い印象を受けるのに、全体を見ると何か違うんじゃないかなと違和感を感じていました。


 スピリチュアリズムに出会い、霊的真理を学ぶようになって、これら地上の宗教は、信仰対象が間違っているのだとわかりました。


 みんな救済のために信仰対象を求めているのに、間違った教義を信じ、献金させられたり、布教活動をしたり、政治に加担させられたりしています。

 過去においては殺人やテロ活動まで至った宗教団体もありました。

 宗教が原因の戦争もあちらこちらで起きています。

 救済のための宗教が金儲け、利権取得の道具になってしまっています。


 シルバーバーチの霊訓に出会った頃はただ霊的真理の知識を得るため、自分の疑問に対する答えを求めるために本を読んでいました。しかし、この本は知識だけでなく、信仰なのだと気がつき、信仰を持たずに生きてきた私が、やっと手を合わせて祈る対象に出会えたのです。


 スピリチュアリズムはただの宗教ではありません。

 超宗教と呼べる、地上と霊界共通の宗教です。

 スピリチュアリズムを統括、指導しているのは、イエスです。イエスを中心とした霊界の方々が2000年という長い時をかけ準備してやっと地上にスピリチュアリズムがもたらされました。

 私は今、イエスを身近に感じ、神に祈るということができるようになりました。これが真の宗教だと信じることができたからです。


📘 シルバーバーチの教え 上

 私たちは常に霊的真理の宗教的意義を示そうと努めています。なぜなら地上人類がその霊的な重要性を認識すれば、戦争や流血による革命よりも、はるかに大きな革命が生じるからです。それは“魂の革命”と呼ぶべきものです。地上のすべての人間が霊的存在としての本来の権利――霊の自由を享受する権利を手にすることになります。そのときには何世紀にもわたって人々の魂の足かせとなってきたものが、すべて取り払われることでしょう。

私たちが忠誠を尽くすのは、一つの教義ではなく、一冊の書物でもなく、一つの建造物でもなく、生命の大霊とその永遠なる摂理です。