人間の霊的成長は霊主肉従と利他愛という摂理に一致した実践によってなされます。その際「自己犠牲」が大きければ大きいほど、大きな霊的成長がもたらされるようになります。これが「自己犠牲の法則」です。


 自己犠牲とは、自分の利益を後回しにして、より多くの人々の幸せを優先して求めるということです。間違った目的(物欲や私利私欲、利益追求)のためにどれほど犠牲をはらっても霊的成長はなされません。



📘 シルバーバーチの教え 上


 自分のことを忘れて他人への奉仕をを優先すればするほど、それだけ霊性が発達します。それはあなた方の一人一人の内部に宿る大霊が発揮されるということです。



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 人間は肉体と霊体とを持つ存在です。故に利己的部分と利他的部分が共存しています。ただ人によりその割合が違います。死んで霊だけになったら、利己的部分は無くなり、利他だけの存在になります。

 地上にいながら霊的生き方(利他的、自己犠牲的生き方)をすることは霊的成長にとって、とても大切なことだと思います。

 ただ、いきなり自分を犠牲にして人のために生きるなんてなかなかできません。

 まずは、目の前の人、周りの人の幸せのために行動する。そのうち見ず知らずの人のため、誰かのために行動していくうちに己のことは後回しになっていたというのが、本当の自己犠牲かなと思います。

 霊主肉従と利他的生き方は、肉体をもつ地上人生の大きな課題です。



 先日、孫と一緒にアンパンマンの動画をみていました。アンパンマンのキャラクターはあまりにも有名で知らない人はいないと思いますが、私達の世代の人はお話しをちゃんと知っている人は少ないのではないかと思います。

 映画「アンパンマンが生まれた日」のワンシーン。

 崖から落ちたジャムおじさんをアンパンマンが助けて、バタコさんとジャムおじさんが泣きながら喜んでいるところにアンパンマンが一言。

「ぼく、胸の中がとってもホカホカしてるよ。人を助けるって、こんなに胸があったかくなるものなの。」

ジャムおじさん「お前には優しい心がある。」

バタコさん「愛と勇気もあるわ。」

ジャムおじさん「大きくなったら、きっとみんなの役に立つことができるぞ」

アンパンマン「はい!」


 人を助ける行動は自分の魂が喜びます。その行動には愛と勇気が必要です。


 アンパンマンがこんなに長く、みんなに愛され続ける理由が、ここにあるんだと思いました。


 お腹が空いている人には自分の身を削ってアンパンを差し出す姿は自己犠牲そのものだと思った次第です。