「霊優位(霊主肉従)の法則」


 霊主肉従という言葉を知ったのはシルバーバーチの霊訓に出会ってからです。
 それまで聞いたことも何かで読んだこともありませんでした。
 そもそもこの言葉を理解するには、人間が霊的存在であることを知っていなければ始まらないのです。

📘 シルバーバーチの霊訓 3

   人間は肉体を通して自我を表現している霊魂(スピリット)なのです。それが地上という物質の世界での生活を通して魂を生長させ発達させて、死後に始まる本来の霊の世界における生活に備えているのです」

📘 続スピリチュアリズム入門

 地上という物質世界にいるかぎり、本能的意識(肉体的意識)が力を持ち、簡単に霊的意識を閉じ込めてしまいます。その結果、本能的意識が心の中心を占めるようになり、心全体が“利己性”を帯びるようになります。こうした心の状態を「肉主霊従」と言います。それとは反対の状態、すなわち霊的意識が本能的意識を抑え、心全体を支配するようになることを「霊主肉従」と言います。「霊主肉従」は、心が霊優位になった状態のことです。地上人の心は、「霊主肉従」か「肉主霊従」のいずれかの状態にあります。



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 シルバーバーチの霊訓に出会うまで、自分は悪い人間ではないけれど特別にいい人間でもない、それくらいしか自分のことを評価できていませんでした。しかし霊主肉従という法則を知ることによって心の中を評価する基準を得たような感じがします。今自分の心は霊的なのか本能的なのか。明るい清々しい気持ちなのか、暗く否定的なのか。他の人を思いやることができているか、自分さえ良ければいいと思っていないか。
 このように自分で自分を評価する、評価した後反省し、また成長へ向かう。その繰り返しで少しずつ少しずつ成長していくものなのだと思います。

 霊主肉従の法則は肉体を持つ人間だけに適用されるもので、肉体を持たない霊界人には当てはまらないものです。
 肉体を持っているということはとても苦しいものです。常に霊的心と本能的心がせめぎ合い、葛藤の日々です。でもその葛藤が成長への一歩なのだと思います。本能的心だけで生きていると葛藤など起きないからです。
 肉体の心に閉じ込められそうになる霊の心に意識を向け、エネルギーで満たし、明るく元気に成長していきたいものです。