おはようございます。今日は朝からどんより。最高気温も29度予想ですが、週末にかけては「夏本番」。7月8日には高校野球群馬県大会が開幕しますが、これだけ暑ければ「熱中症対策」だけでなく「雷対策」、「ゲリラ豪雨対策」が必要です。

 

 

さて、その高校野球。二極化が進んでいます。部員の集まる私立強豪校と連合チームを組む公立校...。今朝の読売新聞群馬版には部員減少に悩む公立高校が紹介されています。

 

2023年7月5日 読売新聞群馬版

 

記事を読むと、

  • 創部66年の歴史を持つ松井田高校
  • 部員数は10人、そのほとんどが小学校で野球を辞めた子や高校から始める子
  • 生徒の一人から「野球はやりたいが道具代が大変」の声→庄司監督(31歳)は「用具貸し出し」を決定
  • さらに、入部のハードルを下げるため「丸刈り廃止」、「練習着は自由に」も決定
  • 練習試合には監督自らワゴン車を運転→親の送迎の負担を軽減
  • 練習試合で勝つ喜びを知り、「楽しむ、人間的成長」に加え、「勝つ」が目標に加わる

島崎主将のコメント「僕らが生まれる前からの敗北の歴史を打ち破りたい」は胸を打たれます。

 

ただ、庄司監督の努力を「一人の先生の美談」で終わらせないことが大切。記事をよく読むと、

  • 指導者一人に負担がかかり過ぎている

様子が良く分かります。庄司監督とはグラウンドの連絡で何度かやり取りがありますが、「こんなに苦労しているなんて」が正直な感想。素晴らしい先生ですね。

 

 群馬県高校野球展望

デイリー新聞、スポーツ報知


ところで、群馬県大会展望を読むと、「軸は健大高崎、前橋育英が追う」と強豪校に注目が集まっていますが、熱心な公立高校の先生達には一つでも多く勝ち進み、「子どもや地域に元気を与えてもらいたい」と心から願います。

 

部員減少の波は、高校野球にとどまらず、中学野球や学童野球にも及びます。理由の一つは、

  • 野球を教えてくれる人がいない
です。

松井田高校の庄司先生の様な方が全国にいれば問題ないのですが、部活を指導したくない先生、野球経験の無い少年野球監督が増えている...。
 
「鏡の法則」を参考にすれば、
  • 熱心な指導者を増やす
  • 指導力の高いコーチを増やす

ことが、少年野球人口減少に歯止めをかける大きな対策になります。

 

 鏡の法則

野球界で起きていることは

全て野球界に原因あり

 

そこで、今、私が最も真剣に取り組んでいるのが「指導者養成」。全日本野球協会(BFJ)の資格を取得してもらい、

  • 指導に興味のある人を増やす
  • 指導者のクオリティーを高める
が狙い。

 

全日本野球協会ホームページより

 

U-12とU-15の資格は、現在、全国で約2,000人ずつ(計4000人)が取得してくれていますが、目標はそれぞれ1万人(計2万人)。しかも1万人は最低目標。


加えて、今年は幼児、低学年児童向けの資格も作成。この目標も1万人。野球未経験の子ども達に「安全に楽しく野球を紹介できる」内容になっています。

 

さらに、指導者の高齢化も進んでいるので、指導者資格を大学生や専門学校生に取得してもらう試みもスタート。


7月3日にBFJより広報発表されましたが、大学・専門学校で資格を取得できる第一号に私の先輩が学長を務める「大東文化大学」が名乗りを上げました。勿論、私と読売巨人軍ジャイアンツアカデミーが喜んで実技をお手伝い。

 

全日本野球協会ホームページより

 

この流れを加速させ、全国のスポーツ系の大学で資格取得が始まれば、「中学部活の外部指導員、学童野球指導者が増え、クオリティーも高まる」。加えて、「幼児や小学校低学年児童に対して野球の楽しさを伝える指導者が増える」ことになります。

 

日本野球機構(NPB)でも、「指導者養成」が野球存続の最重要テーマとなっていますが、まさに今がその時。松井田高校の庄司先生の様な方を全国の学童、中学に増やす必要があるのです。

 

 

読売巨人軍野球振興部部長

日本ソフトボール協会理事(普及担当)

大東文化大学外部評価委員(令和8年まで) ※以上現職
元中学硬式野球日本代表監督・コーチ(ボーイズ3回、フル代表2回)
元群馬県公立高校教諭
元巨人軍通訳、トレーニングコーチ、ジャイアンツアカデミー校長
元NATA公認アスレチックトレーナー(米国)
元NASC公認ストレングス&コンディショニングスペシャリスト(米国)
元大学非常勤講師(群馬大14年、東京学芸大2年、横浜国立大2年、国士舘大6年)


<資格>

U12&15 BFJ公認野球指導者資格

ジュニアランニング指導員(日本ランニング振興機構)
小中高1種免許取得(中高は保健体育、英語)

英検準1級、TOEIC905点
教育学学士・修士(東京学芸大学、東京学芸大学大学院)
スポーツ科学修士(米国スポーツアカデミー)