おはようございます。明日から12月。ボーイズリーグは11月までに終了予定の春季全国大会予選などが雨で12月にずれ込んでいますが、12月上旬の最低気温は2~5度予想。やはり11月中にすべての大会が終わる日程作りが必要ですね。

 

 

 

また、週末の試合成績や体力測定の結果がアップされましたので誤記入、未記入、あるいは体力面のお子さんの成長ぶりをご確認ください。

 

 

さて、今朝のスポーツ報知には大きく本庄市長杯の結果が掲載されています。高崎中央ボーイズは出場しませんでしたが、

  • 優勝:宮城仙南ボーイズ(宮城)
  • 準優勝:富士北麓ボーイズ(山梨)
  • 3位:本庄ボーイズ(埼玉)
でした。
 

 

 

大会を通じて宮城、栃木、茨城、群馬、千葉、東京、神奈川、山梨、新潟から参加したチームが交流できるのですから、中学生の社会性向上に一役も二役も買っています。

 

ところで、本庄市長杯の特筆は、従来のトーナメント方式ではなく

  • リーグ戦、順位決定戦を通じて試合数を劇的に増やしたこと
従来だと1回戦敗退で1試合しか経験できないこともあります。仮に3万円の大会参加費を払った場合、予選リーグで2敗しても10位~12位決定戦でさらに2試合。計4試合実戦をこなせる
  • 費用対効果は絶大
この大会を企画した実行委員会は表彰ものです。
 
と言うのも、硬式野球は軟式と異なり中学校の校庭を使えないため、沢山の試合をこなすにはグラウンドの確保が必要不可欠。つまり、グラウンドの確保=リーグ戦が可能となり、
  • 実行委員会のマネイジメント力が予選リーグと順位決定戦を成功させた
ことになります。
 
加えて、大会を記録に残す仕事を続けている報知新聞社も素晴らしい。中学野球をここまで詳しく取り上げているメディアは報知新聞のみ。先日、報知新聞ビジネス局の方と雑談した際、「ボーイズリーグの記事は報知新聞社の目玉の一つ」とのこと。野球少年が激減する中、リーグ戦、記事の掲載は確実に中学生のモチベーションのアップに繋がっています。
 
参考までに、中学生のモチベーションアップに関しては、私の所属する読売巨人軍野球振興部も一役お手伝い。部員数、大会数の減少が続く部活支援を目的に、
  • GIANTS杯中学校軟式野球大会

を東京都で開催。これで青森、岩手、福島、福井に続いて5都県目。

 

 

来夏(8月10日)は軟式の関東大会決勝を東京ドームで開催できそうなので、これを機に山梨、群馬、栃木、茨城などNPB球団のない地域でも軟式野球部員のモチベーションアップに一役買いたいと思っています。

 

実は、巨人軍にも中学時代軟式野球をプレーした選手は沢山いて、例えば菅野投手は中体連をサポートしようと基金を設立。11月23日のファンフェスタの際にも直接御礼を言えたのですが、「できることは何でもやります」と力強い返事をもらいました。

 

 

でも何でここまでプロ球団が中学生のサポートに積極的かと言うと、チーム数と部員数が理由。

  • 硬式(ボーイズ、シニアなど):約1600チーム、約5万2千人
  • 軟式(部活):約8300チーム、約14万人
  • 軟式(クラブ):約250チーム、約5千人
計約1万チームに在籍する約20万人の71%は軟式野球の選手。

しかも、部活は衰退の一途・・・。せめて高校野球をやってくれる中学生が増えないと
  • 野球≒国民的スポーツ
と言えなくなってしまうのです。
 
先日、イチローさんが都立新宿高校を訪問したニュースが大きく紹介されていましたが、新宿高校から東京大学や東京学芸大学に進学して将来指導者になる選手も居ます。しかも中学時代はほとんどが軟式野球部に所属・・・。

 

 

 

 

つまり、中学軟式の衰退≒公立高校の衰退≒指導者の減少となり、野球界にとって良いことは一つもありません。

イチロー氏が新宿高校の選手のやる気をアップさせた意義は計り知れないほど大きいのです。
 
 
倉俣徹

高崎中央ボーイズ監督
元中学硬式野球日本代表監督・コーチ(ボーイズ3回、フル代表2回)
元群馬県公立高校教諭
元巨人軍通訳、トレーニングコーチ
元ジャイアンツアカデミーヘッドコーチ、校長
元全米公認(NATA)アスレチックトレーナー
元大学非常勤講師(群馬大学、東京学芸大学、横浜国立大学、国士舘大学大学院、何れも教育学部または体育学部)
日本ソフトボール協会理事(普及担当)
小中高教員免許取得(中高は保健体育、英語)、TOEIC905点
教育学(運動学)修士(東京学芸大学大学院)
スポーツ科学(スポーツ医学)修士(米国スポーツアカデミー)