円安は日本経済にプラスー何でドル換算GDPの低下なんて気にしてんの?ー | 明日へのミチシルベ

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 「円安は日本経済にとってプラス」


 これはまともな経済学者なら理解していることだし、黒田日銀総裁も繰り返し述べているし、僕も正しいことだと確信している。


 ところが、日本経済のことなんて全く考えていない民主党議員(長島なんとかとか)は経済の知識がないからなのか、アベノミクスを批判するために「日本のGDPはドルに換算すると低下している」と言っている。で、だからどうした?というのが僕の感想だ。


 うむ、民主党政権時ドル円レートは80円ぐらいだった。今は118円くらいだ。安倍さんが総理に返り咲いて、ドル円は40円くらい円安に向かったわけだ。日本のGDPを民主党政権でも自民党政権でも500兆円で変わらなかったと仮定しよう。実際は変わっているが、話を簡単にするためだ。ドル円が80円なら日本のGDPをドル換算すると、6.2兆ドルになる。ドル円が120円なら4.1兆ドルだ。


 うむ、約2兆ドルぐらい安倍政権以降、日本のドル建てGDPは減っている。だけど、円建てにすると、500兆円のままだけどね。まあ、現実では安倍政権以降日本のGDP(円建て)は増えている。


 もしも民主党の連中が自分たちが政権にいた頃の方が、日本経済は豊かだったと考えているならば、「頭大丈夫?危険ドラックでもやってるの?」と聞きたくなる。日本のGDPが為替レートが変化しただけで6.2兆ドルになったからと言って、日本国民は豊かになるわけがない。思い出して欲しい。円高によって日本企業が苦しめられていたことを。中小企業に社長さんたちが赤字に悩んでいたことを。


 だが、安倍政権が誕生し、日銀が金融緩和を行なったことで、それは過去のこととなった。円安で赤字から黒字へと転換し、日本企業は利益を出せるようになった。普通に考えれば当然のことだ。円高になれば、日本製品は価格競争で不利になる。逆に円安になれば日本製品は価格競争で有利になる。


 僕にはドル建てのGDPが下がったからといって、騒ぐ理由はわからないな。日本人はほとんどの買い物を日本国内で行い、お金は円で支払っている。当然だ。アメリカでもないのに、日本国内でドルを使うことなんてない。


 例えば、僕がウェブデザイナーとして、生計を立てていて、クライアントから報酬として100万円をもらったとしよう。ドル円レートが80円なら僕が手にした100万円は1.2万ドルの価値がある。一方で、ドル円が120円なら僕の100万円の8000ドルの価値がある。それで僕の100万円の価値が1.2万ドルから8000ドルになったとしても僕は大して困らない。どっちにしろ100万円をPS4だけのために使うとしても、買える台数は25台と変わらない(いくらゲーマーでもそんなにいらんだろ)。日本国内で買い物するなら、円の価値がドルに対して上がろうが、下がろうが全く関係ない。まあ、アメリカ製品を買ったり、アメリカに旅行に行く場合はちょっと損するかもしれないが、それで生きることが辛くなるわけじゃない。むしろ僕がアメリカに旅行を行くのをやめて、国内旅行を選べば日本の観光産業が収入を得られることになる。


 結論から言えば、ドル建てGDPが減ったからといって、アベノミクスを批判しても意味がない。だって「それがどうした?」という返答しかできないからだ。むしろ円安によって所得を増やした人々が消費や投資をしてくれれば、日本経済はさらに成長して、日本国民は所得を増やすことで、輸入品を買うことや海外旅行に行くことに余裕が出てくる。


 まあ、これで民主党は経済政策では安倍政権に対して優位に立てないことがわかったもらえたと思う。彼らには学んで欲しい。なぜ、自分たちが政権を追われたのかということを。現状のままでは彼らには存在意義がないことを。