江戸時代を舞台にした作品を2冊。

植松三十里「唐人さんがやって来る」
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江戸時代将軍が代替わりする度に「朝鮮通信使」が豪勢な行列をなし江戸を訪れていた。
前回の行列の際、幕府公認の行列の絵図発行権利を獲得し損ね、悔しい思いをした父の念願を叶えるため、
日本橋の荒唐堂書店の三人息子利輔、市乃丞、研三郎が奮闘する。
しっかり者長男は根回しなど着実な方法で商売のリーダーシップをとり、
次男は武家の養子となり情報収集、三男は…
三兄弟の葛藤や家族ならではの愛情などを織り交ぜながら、メインは発行権の獲得と作成・販売!
発行権の獲得は情報とかけ引き、1枚一両という絵図の価格設定にはマーケティング力があるなぁと感心。
江戸で絵図を片手に行列を観る買い手たちのためにリアルな絵図を目指し、
大坂まで通信使たちを偵察に行き大至急で絵図を完成させるところは臨場感があり引き込まれました。
奇抜で色鮮やかな服を着、見たこともない楽器を奏でながら行く通信使の行列は、まさに一大イベント!
見物人の興奮も伝わってきます。
滋賀に朝鮮人街道というのがあって近江八幡で行列の絵図を見たことがありますが、
江戸時代に戻って行列を見てみたくなりましたケロ。

朝井まかて「先生のお庭番」
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15歳の熊吉はオランダ人の仕事を嫌がる先輩たちに押しつけられ、長崎出島のしぼると先生のもとへ。
手探り状態でしぼると(シーボルト)先生の薬草園の世話をし、
全国から送られてくるたくさんの植物を管理する毎日。
そして、自然豊かなやぱん(日本)の植物をオランダに送ろうとするしぼると先生のため
過酷な航行に耐えられるよういろいろな工夫を凝らす。
しぼると先生の要求にこたえるうち熊吉はお庭番としての腕を上げ、先生との信頼関係が深まっていくが、
「シーボルト事件」が起こり…
コマキ(熊吉)としぼると先生、先生の奥方のおたくさ(お滝)、ばたびあから来た従僕の黒人おるそん、
しぼるとの家の4人の生活はとても楽しそうです。
遠い昔、やぱん文化がヨーロッパに伝えられた裏に若い熊吉がいたことにロマンを感じましたケロ。