今日は月曜日ですが珍しく本のこと。

伊藤たかみ「盗作」
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自殺した友人カツミから送られてきたフロッピーに入っていた話をまとめ小説にしたものが新人賞をとり
それがきっかけで辻克己というペンネームの小説家。
カツミになりきり小説を書き続けたがスランプに陥ったことをきっかけに死んだカツミを追い始める。
ビートルズのジャケットについてのエピソード・ポール死亡説(本当に死んだのはジョン・レノン)…
読んでいる間になんだかよくわからなくなってきましたが、最後に「あとがき」を読んでスッキリ。
他人になりきるのは…やめた方がいいケロ。


中島たい子「建てて、いい?」
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30代の独身OLが“ホットできる場所”を求めて家を建てることを思いつく。
ところがモデルハウスを見に行っても対象外といった感じで気まずい雰囲気…
家を建てると思いついたところから実際に家を建てていく中で
“家”という自分の居場所を作るだけでなく“社会の中”での自分の在り方に目覚め
仕事に対する考え方も変わっていったところがいいなぁと思いますケロ。


中島京子「花桃実桃」
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会社のリストラをきっかけに父親から相続した古いアパートの管理人になったアラフォー女子の茜。
「花桃館」というアパートには個性的な人たちが住んでいてお父さんの恋人のおばあちゃんや
そして死んだ人たちも…
実物は出て来ませんでしたが娘を思うお父さんがいいなぁと思いました。
お父さんのアパートでお父さんの生前の様子を垣間見ることができたから
行き方のヒントが得られたようです。
表題の「花桃実桃」は“花がきれいな桃の木もあれば実がおいしい桃の木”もあるということですケロ。


青山七恵「やさしいため息」
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OLまどかのもとに行方不明だった弟が突然現れ居候し始めた。
弟は彼女の一日を聞き、それを記録に残していく。
まどかは会社では同僚との距離感をつかめずいつも一人だが弟に語る一日は仲間との充実した生活…
弟に後押しされ自分からアクションを起こしてみたけれど成就することなく終わる。
ただこのことは彼女の硬直した生活にゆるみをもたらしたように思う。ここの描き方が巧いなぁと思います。
人の日常の傍観者で面倒なことになると姿を消す弟、
コピーのような日常のなかで人との関係に思いを巡らす姉。
うまくいかないなぁと思いながらも、ちょっと動いてみる姉の方がほほえましいケロ。