暮れの大きなお買い物 | ヘタレ車掌の戯言

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毎日惰性だけで生きているヘタレ車掌の日常です。

九州遠征の記事が11月1日の前半で止まってますが(笑)、今回はちょっと寄り道して違うテーマで・・・。

 

実はワタクシ、昨年暮れに自宅の次に大きな金額のお買い物をしました。

 

事の発端は昨年2月の横浜ランドマークホールで開催された“ヨコハマ鉄道模型フェスタ”会場にてHОゲージ鉄道模型の老舗的なメーカーであるカツミより直営店受注生産限定品として“京王5000系狭幅車 登場時”の製品化が告知され、これはどうしても欲しい・・・でも価格帯が(税抜きで4両固定編成の5000系が28~30万円、2両固定編成の5070系が18~20万円程度だったと記憶。実際の価格は5000系が30万円、5070系が19万円でした)・・・と悶々としていたのですが、金策をいろいろ考えながら労働組合の救済金制度を使えばクレジット会社などの金利より低めに借りられるのではと考え(但し組合員の保証人2人が必要です)、受注締め切りの4月に有楽町店で予約に至りました。

 

・・・で11月の終わりごろに入荷しましたとの連絡がありまして、改めて救済金の保証人を先輩2人にお願いして購入した次第です。

 

購入後、車号や社章、社名(K.T.R.)を添付されたインレタで入れて、6両編成時に中間に入る先頭車のダミーカプラーを連結可能かつ形状がリアルなIMONカプラーに交換、ワイパーを装着して年末に友人所有のレイアウトで運転、その後、急最近の保証人になっていただいた先輩にお披露目ということで、先日松戸市にある貸しレイアウト“零工房”(ここの本業はパソコンやオーディオ機器の修理・リサイクルなどです)で走らせてきました。ここのレイアウトは大阪にあった交通科学館(のちに交通科学博物館への改称を経て現在は京都に移転して京都鉄道博物館へ移行)にあったものを移設したとのことで、かなり大きめです。また、レールの継ぎ目のゴトンゴトンがなかなかリアルです。

 

 

手前(右側)が先頭として前2両が2700系の機器流用で製造された5070系、後4両が完全新造車(とは言うものの、床下機器の一部やパンタグラフなどは2010系の昇圧改造に伴う発生品だったり、自社・他社の廃車発生品の流用だったりしますが)の5000系です。登場時ということで先頭車の側面にはヒゲ(京王社内ではヒレと言っていたそうです)があり、側面の電動表示幕は未設置で種別表示は中央扉付近の窓上に板を挿していました。前面連結器は2010系以前の在来車との併結があったため、密着自動連結器で、ブレーキ方式も後年のHSCではなくARSEでした。

 

5070系デハ5074

登場時は台 車も2700系からの流用品で枕ばねが金属ばねでしたが、後年新造台 車(空気ばね…ただしデハ5070→デハ5100形はつりかけ駆動のまま)に交換されています。5070系5000系の増備によってデハ5050形・クハ5750形との車号重複が確実となったことから1968年に5100系(デハ5100形・クハ5850形)に改称されています。これらは1986年から廃車が始まり、クハ5850形の一部を除いて京王重機で改造の上、愛媛県の伊予鉄道に譲渡されて1987年から700系として再起しました。現在は伊予鉄道でも一部が廃車になりましたが、そのうち2両が銚子電気鉄道に譲渡され、3000形として活躍しています。

5000系クハ5704㊧と5070系クハ5774㊨の連結部分

クハ5704は新造の空気ばね台 車、クハ5774は在来車から転用の金属ばね台 車を装着しています。乗務員室扉下の昇降ステップは、展示用として添付されています。5070系の方は装着しても走行に支障しないのですが、5000系の方は支障するので省略しています。屋根の色は当時の京王帝都電鉄公式パンフでも「緑色でおしゃれした」と記述されている通り、緑色だったそうなのですが、肝心の色味を明確に覚えている人やはっきりわかるカラー写真などが見つからなかったそうで、メーカーの中の人も決めるのに苦労されたようです。屋上の通風器は車体と同じアイボリーです。ただ、この角度からはちょっとわかりにくいですが、幅がちょっと大きめ目かな?という気がしなくもないです。

 

5070系デハ5074㊧と5100系デハ5124㊨

5100系は20年前のエンドウ製品です。エンドウ製品は実車引退から間もない1997年の製品化で、ワタクシは小型分散クーラーが載った5000系2編成と弁当箱みたいな集中クーラーが載った5100系1編成を所有しています。実車では同じ色のはずの両者の色味が違って見えるのは、メーカーとしての解釈の他に塗装工程の違いもあるようです。カツミ製品は実車同様帯の赤を先に塗ってからアイボリーを塗っているのに対し、エンドウ製品はアイボリーを塗ってから帯を烏口で描いているみたいです。この角度からはわかりにくいですが、貫通扉の窓幅など、カツミ製品の方が実車に近い印象です。ここではカツミ製品の6両に対してエンドウ製品は7両なのですが、ここだけの話、定価はカツミ製品4両よりもエンドウ製品7両の方が安いです(笑)。Nゲージ製品と比較するとHОゲージ製品はべらぼうに高いという印象ですが、プラ成型品で塗装工程も2色目以降はほぼ印刷で対応可能で数もそこそこ出るNゲージ製品は量産効果で単価も下げられますが、完成品でもほぼほぼ゛職人のはんだ付けと吹付塗装・マスキングテープによる塗り分けが必須なHОゲージ製品では量産効果による低価格化も難しく、このような価格帯になってしまうのはやむを得ないことかと思います。それだけにどうしても欲しいものしか買えません(笑)。次のHОゲージ車両の増備は救済金完済後となる3年後以降に京王帝都電鉄の車両があれば・・・ですかね。あくまでも“KEIO”ではなく、“K.T.R.”の時代で・・・。ワタクシにとってはK.T.R.”の時代がツボなので。

この時に一緒に行った先輩はカツミ製品の国鉄583系13両編成を走らせていて、長編成の国鉄寝台特急だけに迫力がありましたが、そちらは撮影するのを失念していました(笑)。