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石田陽子のブログ

本を読んだり、映画を観たり。Loveをテーマにしたブログです。恋愛に役立つ楽しい情報もどんどんお伝えしていきます。

第89回アカデミー賞作品賞を含む6部門ノミネート作品『ライオン 25年目のただいま』(4月7日公開)を観ました。5歳のときにインドで迷子になり、スラム街での危険をくぐり抜け、オーストラリアで養子として育ったサルーの数奇な人生。自分が幸せな生活を送れば送るほど、インドの家族への思いが募り、おぼろげな記憶だけを頼りにGoogle Earthで故郷を捜すひとりぼっちの旅にのめりこんでいく……。

インドでは地域によって言葉が違うこともあり、停車中の電車に乗って寝てしまい、言葉も通じない未知の大都市に行ってしまったサルーが生き残れたこと、彼のように家族から離れてしまった子どもを助けて愛してくれる人と出会えたことも奇跡としかいえません。奇跡の実話です。





広く世界に目を向けると貧困の問題だけでなく、インドに限らず人身売買によって過酷な状況に置かれている子どもがたくさんいる現実がある。それにしても、人生は損得、自分が幸せに暮らすために、壁を作りましょう。境界線を引きましょう。そんな人が増えすぎだと思いませんか?

なので、ニコール・キッドマン演じる育ての母、スーの愛情は本当に美しく感じるし、その深い愛に応えたいと葛藤する主人公サルーの、インドの家族に対する強い思いにも涙が……。

なぜ、5歳で言葉も通じないコルコタの路上にたったひとり、サルーが生き延びることができたのか?  もちろん、救いの手があったからこそオーストラリアへと向かえたのですが、彼のまっすぐな意志と生命力を感じた今。私の心の中には、いろんなものが渦巻いています。

■作品情報『ライオン  25年目のただいま』
監督:ガース・デイヴィス
製作:イアン・カニング
出演:デヴ・パデル ルーニー・マーラ ニコール・キッドマン デヴィッド・ウェンハム
配給:ギャガ
4月7日(金)TOHOシネマズ みゆき座他全国ロードショー
(c)2016 Long Way Home Holdings Pty Ltd and Screen Austraia

2016年後半は『逃げるは恥だが役に立つ』や『真田丸』、『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』など、視聴率の高さ、内容の面白さで大きな話題になるドラマが登場しました。今日から2017年大河ドラマ『おんな城主 直虎』が始まります。あと、今夜は9時から新春ドラマ特別企画『しあわせの記憶』(MBS/TBS系全国ネット)が放送になります。

 

 

 

 

 

 

この作品、王道のファミリードラマって、どうなのかな? と、少し冷めた目でこの作品を見始めたのですが、思いがけずホロリとする場面があったりして引き込まれました。同じ家に住む家族だからってそれぞれに事情があるし、何を選びとっていくかは本人次第というのが前提。でも、人生の分岐点で迷っていたら思い切って踏み込んで、家族だからこそ背中を押すことができることもある。

 

この物語の主人公・太郎(渡辺謙)は事業の失敗から離婚し、家を出て5年。家賃滞納で金策に苦しみ、ネット販売ビジネスが好調の長女・夏波(北川景子)の会社にフラリとやってきます。そう、あの「寅さん」のような風来坊ぶり。当然、父の代わりに一家を支えてきた夏波は父親のダメ親父ぶりに激怒します。冷たく突き放すものの、新しい恋をしているらしい母(麻生祐未)のことが気になり、恋の相手のことを調べる代わりに家に戻ることを許可します。

 

一方、次女の冬花(二階堂ふみ)は就活がうまくいかず、やりたいことが見つけられないまま、コンビニバイトの毎日。責任感が強く、しっかり者の夏波も共同経営者の友人・吉岡(三浦貴大)との関係がギクシャクしていて、イライラが止まらない……。

 

家族を捨てるように家を出たのに、妻の恋愛や娘の悩みに首をつっこんでくる太郎。ただ、その根底にあるのが家族に対する深い愛情で、簡単に口にできない本心を理解しようと相手のことを真剣に考えたうえでの言動なので、彼に関わると思わず心を動かされてしまうのです。

 

 

お金も居場所もなく、誰よりも人生をやり直したいのは太郎自身のはずなのに、自分の得になることではなく、家族がしあわせになる方向に自然に動いてしまう とことんダメな男。その笑顔は、福の神といっていいかもしれません。

 

また、夏波と吉岡は、太郎という自由で風変わりな存在が現れたことによって、新しい視点で自分たちの関係を見つめ直すことができました。自分のやり方、価値観を貫くことにこだわっていた夏波は、父親との楽しかった記憶がよみがえったことで、自分が本来やりたかったこと、望む方向を思い出します。

 

恋愛は自分と相手の二人だけの問題になってきますが、その恋愛関係に進むまでのきっかけとしては、新鮮な視点や新しい考え方、誰かの協力が必要だったりします。登場人物それぞれに人生の葛藤があって、どう乗り越えていくか……。悩んでいると自分ひとりだけが……という気持ちになってしまいがちですが、家族でも友達でも、近くにいる人と深く関わることで心が軽くなったりすることがあります。

 

今年は照れずに、自分から大切な人にもっとぶつかっていって心温かく。観終わった後、素直にそう思える作品でした。

 

■作品情報『しあわせの記憶』
TBS-MBS系全国ネット 1月8日(日)午後9時~2時間SP
出演:渡辺謙 北川景子 二階堂ふみ 麻生祐未/千葉雄大 三浦貴大 山崎樹範 菅原大吉
脚本:大石静
制作:The icon 製作著作:MBS

 

1月7日公開の映画『僕らのごはんは明日で待ってる』の市井昌秀監督にインタビューした記事をアップしました。

 

↓うるキュン! 強がり女子が自分の殻を破る方法【All About 恋愛】

https://allabout.co.jp/gm/gc/466912/

 

 

瀬尾まいこさんのロングセラー恋愛小説を映画化、惹かれ合いながらも時にすれ違い、さまざまな障害を乗り越えて寄り添う7年越しの恋を描いた『僕らのごはんは明日で待ってる』。無口でネガティブな亮太(中島裕翔)と超ポジティブな小春(新木優子)は高校生のときに出会い、付き合い始めます。一見、正反対に見える二人はともに、大切な家族を亡くすという経験があり、内側に喪失感を抱えています。

 

どこか似ている、なぜか惹かれてしまう……。同じ方向を向いている二人は少しずつ距離を縮めていくけれど、時にすれ違ってしまったり、好きだからこそ言えない秘密があったり。恋をしたことで気づく、かけがえのない日常の大切な瞬間。切ないけれど、優しく前向きな気持ちになれるラブストーリーを描き出した市井監督に、今回お話を聞くことができました。

 

自分の殻を破って、変化を受け入れて強く生きていけるように。自分だけでなく、誰かと一緒に未来をつくっていくことの意味。新しい年に改めて考えてみるのもいいかなと思います。

 

■作品情報『僕らのごはんは明日で待ってる』

出演:中島裕翔 新木優子 
美山加恋 岡山天音 片桐はいり 松原智恵子
監督・脚本:市井昌秀
原作:瀬尾まいこ「僕らのごはんは明日で待ってる」(幻冬舎文庫)
配給:アスミック・エース
2017年1月7日(土)ロードショー