Love Guide Blog

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石田陽子のブログ

本を読んだり、映画を観たり。Loveをテーマにしたブログです。恋愛に役立つ楽しい情報もどんどんお伝えしていきます。



ソフィア・コッポラ監督の最新作『プリシラ』を観ました。14歳の孤独な少女が世界的スーパースターと出会い、夢のような恋に落ちて魅惑的な別世界に足を踏み入れる……。伝説のスーパースターを描いたバズ・ラーマン監督の『エルヴィス』で描れたエルヴィス・プレスリーの壮絶な人生とはまた別の、彼の幼い妻としてエルヴィスに寄り添っていたプリシラだから知るエルヴィスの光と影。


プリシラの視点で(プリシラ・プレスリーの回顧録をもとに)繊細に描かれるのは伝説のスーパースターとの美しくも波乱の物語。1959年の西ドイツ、アメリカ軍将校の継父の転属で外国生活に馴染めず、寂しさを抱えていたプリシラは、兵役で赴任していたエルヴィス・プレスリーと出会う。笑顔で話しかけられてプリシラはときめく。


最近でも推し活に励む人は多いけれど、推しに笑顔で話しかけてもらって、彼の特別な存在になりたいと願い、彼の色に染っていくことで奇跡のような時間を推しと過ごせるとしたら、誰がプリシラを止めることができるだろう……。両親は心配して交際を反対するものの、エルヴィスの強引さとプリシラの一途な想いを変えることはできない。


ソフィア・コッポラ監督といえば2007年1月20日公開の映画『マリー・アントワネット』でキルスティン・ダンストが演じたマリー・アントワネットが魅力的だったけれど、マリー・アントワネットがフランスに嫁いだのも14歳の時だった。馴染めない外国で孤独な少女が魅惑的な世界を知り、その世界に翻弄されながらも自分らしい生き方を見つけたいと揺れる。色鮮やかで甘美なシンデレラストーリーでは終わらない、その先の葛藤や現実、人生の苦味もしっかり描いているのが素敵なのだ。




▪️作品情報『プリシラ』

監督・脚本:ソフィア・コッポラ

出演:ケイリー・スピーニー、ジェイコブ・エロディ

配給:ギャガ  GAGA

4月12日(fri)tohoシネマズ シャンテ ほか全国ロードショー








私にエネルギーを与えてくれる素敵なcafé de lentoのニース風サラダ。毎日食べたい……行くたびに好きになる私にとって特別な大満足ランチ。


久しぶりにお店に行って、ライ麦マフィンを買えたのでコーヒーとサラダとライ麦マフィンの朝食も楽しみに。



普段はコーヒーの香りに癒されているけど、café de lentoのミルクティーは特別。初めて飲んだときからマルコポーロのリッチで優雅な香りにうっとりしてすっかりファンになりました。




次はいつ行けるかな。




連続テレビ小説『おかえりモネ』が、いよいよ10月29日に最終回を迎える。最終週「あなたが思う未来へ」に向けて、菅波先生(坂口健太郎)が百音(清原果耶)の家族に挨拶するために初めて気仙沼を訪れるなど、わくわくする展開が待ち受けている。

 

10月19日には『あさイチ』にヒロイン・百音を演じた清原果耶と妹・未知役の蒔田彩珠が揃って出演。撮影中のエピソードなどを語っていた。その中でもとくに印象的だったのが、清原果耶が語った「大前提として(百音は)恋愛軸で生きていない」という言葉。そして、#俺たちの菅波 というハッシュダグができるほど、SNSでも盛り上がりを見せた菅波先生に恋愛感情を抱いたのは、東京で偶然再会できたときでも、相合い傘をしたときでも、“手当て”をしたときでもなく、菅波から抱きしめられたときだということ。登米の森林組合の人たちがどうにか2人を盛り上げようとしていたあの努力は何の意味もなかったし、菅波先生も不器用なりに頑張っていた気がするけれど、百音自身は全くときめいていなかったということになる。

百音は恋愛感情を抱かない新しいタイプのヒロインだと捉え、百音の菅波先生に対する想いも恋愛や結婚の相手としてではなく、人としての信頼だと見ると物語がまた違ってみえるから不思議だ。

 

 

■自分が恋愛感情を持たなければ、他人の恋愛感情には気づけない

 

第15週「百音と未知」では、未知が母の亜哉子(鈴木京香)からたまには休暇を取って百音の様子も見てきてほしいと言われ、東京へやってくる。すると、震災で妻の美波(坂井真紀)を亡くしてから立ち直れずにいる新次(浅野忠信)が、せっかく断っていた酒を飲み大暴れしたことで亮(永瀬廉)が悩み、東京の百音が住む汐見湯にふらりと現れた。幼い頃から亮に憧れ、彼の力になりたいと思ってきた未知は百音に嫉妬する。亮が本心を話せる相手は百音だけで、誰にもつらい気持ちを見せないのに百音にだけは頼る。

 

東京から気仙沼に戻ると言っていた亮が船にまだ戻っていないと亜哉子から連絡を受け、百音と未知は亮の心配をする。すると亮は「ごめん、俺やっぱモネしか言える相手いない」と未知が電話をしても出ないのに、百音のかけた電話には出て弱音を吐く。しかも、その通話を百音は未知に聞こえるようにスピーカー通話にしていたので「なんでお姉ちゃんなの」と、未知の嫉妬心が爆発してしまった。

 

そして翌朝、眠れないほど亮を心配し、姉への複雑な思いで心が乱れていたであろう未知。亜哉子から電話があり、亮が新宿から高速バスに乗って帰ると連絡してきたというのだ。このまま帰っても亮の悩みは何も解決しないし、つらいだけ。百音と未知の険悪なムードと亮を心配した明日美(恒松祐里)が百音に「行ってきてよ。私とか行くとさ、りょーちん逆に笑ってさっさとバス乗っちゃうかも。あいつはね、カッコつけるからね。私やみーちゃんには」と気遣い、百音が亮を新宿に迎えに行った。

 

そこへ百音と会う約束をした菅波先生がやってくる。菅波先生とて亮の存在は気になっていたはずだが、未知は何も知らない菅波先生に対して「分かりませんでした? なんか空気、感じませんでした? あの2人は昔から通じ合って……」と言い、明日美に止められた。

 

一方、百音は深夜営業の喫茶店で時間をつぶしていた亮を見つけ、「このまま帰っちゃダメだよ」と汐見湯に連れて帰った。菅波先生が帰った後、仙台からは三生(前田航基)と悠人(髙田彪我)が深夜バスで駆けつけていて幼なじみが集合。1人で帰ろうとする未知に百音はみんなで一緒に帰り、仙台から先は亮と一緒にいてあげてほしいと提案する。幼なじみ6人でごはんを食べ、それぞれにお土産を買って戻ると亮がコインランドリーで新次に電話をかけていた。百音が1人でいる亮に声をかけると、沈黙が流れ亮が「分かるでしょ」と百音の腕をつかんだ。

 

すると百音は亮をまっすぐに見据え、「これは違う」「これで救われる?」ときっぱり拒否。一人で平気なふりをして抱え込んできた亮が弱って百音だけに助けを求めたときに、意外なほど冷たいこの対応には違和感が残った。

 

未知があんなに亮のことを好きで、亮が百音に特別な感情を抱いているというのにスピーカーでその会話を聞かせたり、自分から「このまま帰っちゃダメだよ」と引き止めておいて、好意を示されると毅然と拒否。なぜ? 

 

その理由は、彼女自身恋愛感情を持たないから。他人の恋愛感情にも気づけないのだ。どうして未知がそんなに感情的に怒るのか、亮が突然友だちの顔から男の顔になって迫ってくるのか、百音には分からないのだ。

 

菅波先生が百音の24歳の誕生日に登米から東京にやってきた。同僚の莉子(今田美桜)から百音は「誕生日にわざわざ来るなんて、プロポーズされるんじゃない?」と言わて「まさか」という顔をする。さすが、#俺たちの菅波 はコインランドリーでいきなりプロポーズをするのだが、まぁそうなるだろうな……くらいで百音はこのときも淡々と受け止める。

 

ところが、百音の実家近くで竜巻が発生して被害が出たという情報があると、プロポーズどころではない。菅波先生に背中を押されるようにすぐに実家に帰る準備をする。菅波先生は「一緒に帰ろうか」と提案するが、「1人で帰ります」とこの申し入れを拒否。百音は菅波先生を東京に残し、1人で実家へと向かうのだった。

 

実家の被害が心配でプロポーズどころではないのは理解できるが、この場合は一緒に帰ってもよかったのでは? という気がしないでもない。母の亜哉子だけはまだ菅波先生に会っていないが、祖父・龍己(藤竜也)と父・耕治(内野聖陽)、そして未知はすでに菅波先生に挨拶済み。プロポーズを受けて結婚するのであれば、こういう機会に一緒に実家に行くのもありだろう。

 

嵐の日に生まれた百音は、島には橋が架かっていなかったから妊婦だった亜哉子は新次の船で運ばれて無事に出産できた。震災当日も橋が架かっていなかったから、すぐに島に戻ることができなかった。物語的に竜巻の被害に遭った家族を助けるために百音が1人で橋を渡って帰る場面がほしかったので、菅波先生がこの場合いないほうがよいというのは分かる。

 

ただ、百音1人で橋を渡るシーンが必要というだけでなく、百音は恋愛感情で菅波先生を見ていないだけでなく、結婚したいという願望もないのだ。だから、プロポーズされたからといって現実問題としてすぐに結婚が結びつくわけではない。

 

最終週の予告にも「私たち距離も時間も関係ないですから」という百音のセリフがある。最初から人としての信頼関係で結ばれた百音と菅波先生。朝ドラで描かれる恋愛や結婚は、思わず視聴者がヒロインを応援したくなるものだが、本作の場合はヒロインに恋する相手役、菅波先生を応援する熱い想いがSNSでも話題になった。

 

恋愛は正解がなく、自分の感情がすべて。感情に流されない正しさを求め続けるヒロインというのは新しいなぁと思うのでした。