ロレックスの正規認定中古時計(CPO)に関する新しい記事がwebChronosに掲載されました。それを読んで私が「へーっ」と思ったのは、正規店での下取り品が正規メンテを受けてCPOとしてその正規店で販売されるという点。要するにロレはメンテしかしない(=ロレにはメンテ代しか入ってこない)ということ。私はてっきりロレ自身がどこぞから中古を仕入れてきて自分で整備し、それを高値で正規店に卸すのだと思っていたので、これはちょっと意外でした。それをすることでロレにどんなメリットがあるのだろう?ロレは並行差別をしないメーカーだから、今だって並行店に行けば正規メンテを済ませた中古がいくらでも買えます。それとCPOの違いは?もしかして専用のタグとパッケージだけ?だとしたら敢えて顧客がCPOを選ぶメリットはないのじゃないかなあ。


因みにこのCPO、顧客にとっては価格的なメリットも今のところなさそうです。並行店で普通に中古を買うのと変わらない。少し前にステンレスのデイトナがCPOだと900万円もするといってSNSで話題になったけど、スイスはビッグマックが949円もする国ですからね(日本は410円)。仮に同じモデルを日本で販売すれば400万円弱になるはずで、そうだとすると価格.comに記載された中古相場とほぼ一緒。それでも新品定価と比べるとベラボーに高いことに変わりはない。


しかしこうなるといよいよ分からなくなってくるのが、このCPOとは一体誰得なのかということです。結局は(中古も取り扱う)正規店への新手の締め付けの手段でしかないということか。そうだとすると日本への導入は…ないと見るのが正解なのかもしれません。