私も製薬会社に勤めていたので、よく解るが、この50年間の間に、沢山の薬剤が製品として発売され、現代でも使用されている薬剤もあるが、いつの間にか、発売中止になり、消え去っていった薬剤も数多くある。

その理由はいろいろ考えられるが、効果が期待出来なかったり、思わぬ副作用の出現で発売中止になったり、売り上げが低迷して、やむなく発売中止になった薬剤も多い。

一方、50年経た今でも売り上げが伸びている薬剤もある。その一つが天然型ビタミンE製剤である。私が大学病院を担当していた頃、ビタミンEの研究が各大学で盛んに行なわれていた。

その頃のビタミンEの効能効果は血流促進と若返りのビタミンとして販売されていた。大学病院での研究テーマは、過酸化脂質を抑制する作用に注目して研究、実験がされていた。

KF大学病院のY先生は、英語が得意でビタミンEはフリーラジカル・スカベンジャーの働きがあって、体の酸化の抑制が期待できると、いろんな研究テーマを掲げてマウスで実験をされ、英語の文献を数多く発表され、多くの先生に啓蒙されていた。

数年後に天然型ビタミンEが発売され、活性化されたビタミンEとして現代に至っている。最近になって漸くコマーシャルで、天然型ビタミンEの宣伝に、体の酸化抑制の効果を大々的に謳っている。40年前の研究の成果が漸く実現されたようだ。随分と時間がかかるものだ。

私は何故か、今話題になっている、体の酸化抑制効果に興味を持ち、サプリメントとして天然型ビタミンEを服用し始めて40年になる。こんなに長い間サプリメントを服用している人は少ないと思われる。その効果はいかなるものか。

対照群は同年代で天然型ビタミンEを服用した事のない人達だ。なんの根拠もないが、同年代の人に比べ10年位若々しく見える。皮膚の状態もよく艶もある。最も大事なことは疲れがなく、何時も元気な姿であることだ。

天然型ビタミンEは即効効果のある薬剤ではないが、服用を続けると何時までも若々しさが保てる様に感じられる。これは私にとって素晴らしい事である。

フリーラジカル・スカベンジャーの作用があると私は信じています。