潤くんハピバストーリー
完全妄想のおはなし
BLです










キャンプ場の朝は、わりとゆっくりしてる。(昌にぃのとこだけかもしれないけど。)


お客さんの朝ごはんは、各々が用意して来てるから、こっちが準備しなくていいし。


チェックアウトの10時まではのんびりできる。


だけど、何かしていないと気が済まない俺は、薪を割ったり、貸し出し用のテントのチェックをしたり。


それでも時間が空けば、敷地内をジョギングしたりしてる。


で、今はそのジョギング中ww



夏だから暑いのは当たり前なんだけど、森林浴しながら走るのは、意外と気持ちが良くて好きなんだ♪



…ん?あの人たちって…





「おはようございます!」





前から歩いてくる人に挨拶を。





【《おはようございま〜すっ!》】




「お散歩ですか?」




《そう♪せっかく自然の中に来たからね〜♪》




「もう1人は…」




【まだ寝てるんですww】




「あ〜…」




《ちょっと深酒しちゃってww》




「大自然の中で気持ちが解放されちゃったのかな…」




【いえ、そうではなくて…】




《推しが行方不明らしくて…自暴自棄に…》




「ええっ…行方不明!?」




【ちょっ、まー!言い方!!ただSNSの更新が途絶えてて、ってだけですよ…】




《けどさぁ…翔ちゃん、最近新作も出ないしなぁ、って心配してたよ?》




【…ただのスランプとかじゃないの?】




《だといいんだけどね〜…》




「…なんにしても、心配っすね…」




《キミが心配することじゃないよぉ!でも心配してくれてありがとう♪》




「い、いえっ…///」






うわぁ…この人の笑顔、眩しい…///






【……まー!そろそろ戻ろ?翔ちゃん起きてるかも…】




《ぁ、そうだね♪んじゃ、またね〜♪》




【(ジロッ)……じゃあ…】




「あ、は〜い…」






なんだ?すっげぇ睨まれた気がする…


気のせいかな…


まぁいいや。



さて、俺もそろそろ戻ろうかな。



もうすぐチェックアウトの時間だ。



ロッジの掃除が待ってる。



それが終わったら、またばぁちゃんとこの野菜貰いに行って……



…まだ居てくれてたらいいな、あの人。



なんでだろうな、やっぱりすごく会いたい…







「お〜潤!ちょうどいいところに戻ってきた!記念に写真撮りたいって!」






受付のあるメインロッジに戻ると、すぐに昌にぃから指令が出た。


チェックアウトを済ませたお客さんと記念撮影。


キャンプファイヤーを一緒に楽しんだ仲だし、記念写真なんてよくあることだ。






「早くしろよ〜!」





すでに昌にぃはスタンバイ済み。


あの中年のご夫婦の後ろに立ち、間から顔を出している。


…あ。


これはあれか、俺がカメラマンってことねww


俺も写るのかと思ったww



ご主人からスマホを受け取り、カシャっと撮影…





「はい♪どうですか?」





写り具合を確認してもらって。





[うん、いいね♪ありがとう♪次はお兄さんと♪]



「ぇ…いいんすか?」



[もちろん♪な?蒼唯!]



〈はい♪〉





今度は昌にぃがカメラマン。


俺を真ん中に挟んで、両方から腕組みされ…ww





〈ありがとう♪とても楽しい思い出になりました♪〉



[また来させてもらいますよ♪]






ありがとうございました!と昌にぃと声を合わせてお礼を言ってお見送りをする。





「さて、と。あとはあの3人組か…10時まではもうちょいあるし…ギリギリまでこねぇかな?…潤はばぁちゃんとこ行ってくれるか?今日は満員御礼だからな、野菜もたっぷり貰ってきてくれ!」




「りょーかいっ!」






昨日の夜に抱いた淡い期待を膨らませ、俺はばぁちゃんちへと急いだ。


軽快に軽トラを飛ばす…



心の中で、まだ居ますように…会えますように…と何度も唱えながら。



しばらく走って、ばぁちゃんちに到着。



いつもの所に軽トラを停めて、畑にいるはずのばぁちゃんを探す。





「あれ〜?いないなぁ…」





てことは家の中か。


玄関に回って戸を開ける…



ガラガラッ!





「ばぁちゃ〜ん!野菜貰いに来たよ〜!」




あらあら…もうそんな時間かぁ…





奥から声がしたから、中へと入ってみる。


1番奥にある居間。


そこがばぁちゃんの拠点だから…





「おはよ、ばぁちゃん……あ、お客さんいたの?」





居間の入り口で立ち止まる。


タイミング悪かったかな…





『おう♪』



「え?」





お客さんが振り返って俺に声を…


…って、誰??


初対面なのに馴れ馴れし、い……





『…なんだ?昨日の今日でもう忘れたのか?…薄情なやつめ…』



「え……えぇっ!?おじさん!?」



『だからおじさんじゃねぇって……』



「ちょっ…ええっ!?昨日と全っ然雰囲気違うんだけどっ!?」






無精髭はなくなってるし!


髪の毛もサラサラしてるしっ…


それになんか…なんかっ…





『…な、なんだよ、なんか付いてるか?』



「いや…だって…なんか…」





ジリジリと、顔の真ん前まで近付く…





「すっげぇ美人……」



『はぁ??』



「あ、いやっ…///」






つい本音がっ///


だってマジで美人なんだもん…


おじさん、だなんて言ったこと、後悔…


この姿なら、年相応…いや、若く見える…





[潤ちゃんもびっくりだよなぁ?昨日、ばぁちゃんもびっくりしてよぉ…お風呂から出たらこんなべっぴんさんに変わっててさぁ!んふふ、びっくりびっくり♪]





ばぁちゃん、なんだか楽しそう…


ていうか!!






「なんでまだ居るの!?」





昨日はすぐ出て行くって言ってたのに!!





『だってさぁ、ばぁちゃんのご飯、うめぇんだもん。もうちょっと食べたいなぁと思って♪』




「なにその理由!!」




『もちろんタダ飯食いじゃねぇぞ?ちゃんと畑仕事手伝うっていう条件でな!』




「え?……そうなの!?ばぁちゃん!!」




[んだ♪]






マジか…


淡い期待が現実に…///







風っこ、友情出演( *´艸`)
中年のご夫婦は…分かる人いたらスゴい✨
こちらも友情?出演♪

で。
案の定、誕生日に間に合わず…
でもちゃんと終わらせますので♪