*いちごの妄想話*

潤くん、智くんのお名前を借りて妄想してます…
いちご、ダメな方は回避ですよ〜









あの可愛い笑顔を独り占めしたくて。

俺にだけ、向けてほしくて。


・・・でも、コンビニの店員という立場の大野くんは、誰にでも笑顔で。



きっと、俺みたいに、大野くんのこと好きになったヤツ、他にもいると思う・・・


あの笑顔を見せられて、堕ちないヤツなんていないと思う。・・・それぐらい、可愛い、人なんだ・・・


他の誰かのものになる前に。

早く、俺の手の中に・・・


だから、バレンタインの今日、、、

大野くんに、俺の想いを・・・





いつものように、コンビニに立ち寄る。


レジには可愛いあの人が。


いつものように、水とサラダを手に取り、

レジに並ぶ。



・・・さて。

このチョコ、いつ渡そうか。


・・・勇気を出して、買ってきたんだ。


女の子がひしめく店内で、かなり真剣に選んだ。

ショーウィンドウにかじりついて。


・・・逆チョコを装って。


大野くんのイメージ・・・

ビターなチョコより、

スイートなミルクチョコ。



紙袋をぶら下げて、順番を待つ。



隣りのレジが解放されて、『2番目にお待ちのお客様、こちらのレジへどうぞ〜』って案内されたけど。・・・俺の目的は大野くんだから。後ろの人に譲ってあげた。


前の人の会計が済み、いよいよ俺の番・・・


さぁて。・・・どうやって切り出すか。



『あ♪お疲れ様です♪』



もうすっかり顔馴染みだ。その一言だけで、ドキドキさせられる・・・


早く切り出さないと、あっという間に会計が済んじまう!!



「あ、あの、、、」



『はい?』



「・・・や、なんでもない・・・」



・・・肝心なところで、勇気が出ない。

今日、伝えるって、心に誓ったのに・・・



『・・・?・・・125円のお釣りです。』



「・・・っす。」



『・・・バレンタイン、ですもんね?』



「・・・え?」



『・・・そのチョコ、貰ったんですか?』



大野くんが、俺のぶら下げてる紙袋を凝視してる・・・



「や、これは、その、、、」



君にあげるチョコだよ。って、言うチャンスなのに、緊張して、言葉が出てこない・・・



『・・・お兄さんなら、まだたくさん貰ってるんでしょうね?す、すごくカッコイイし。・・・そのカバンの中、チョコでいっぱいだったりして?』



なんて、言われて、ドキドキも最高潮で。



「か、カバンの中はスカスカ、だよ。・・・全部、断ってるから・・・」



『・・・それって、自分の本命からしか、貰わないってこと?・・・ですか?』



「えっ、、、と、まぁ、そんな感じ。」



かなり踏み込んだ質問をされたと思った。



『・・・そうなんですか・・・』



・・・その反応は、どういう、、、感情なんだろうか。

俺には、がっかりしてるふうにも見えたけど・・・そうだとしたら、なんでだ?



『あ、ありがとうございました・・・』



お釣りも受け取ったし、もう、行かなきゃ。


・・・でも、これ、、、渡さなきゃ。


一旦、ドアに向かった体を翻して、再びレジへ・・・けど、もう次のお客さんの応対をしてて。



〈あ、あの!お仕事中にすみません!!

これっ!受け取ってくださいっ!!〉



って!

JKからのチョコ!?


どうすんの!?大野くん、受け取んの!?



『あ、ありがとう・・・』



受け取ったよ・・・マジか・・・

ていうか、、、まだ他にも貰ってる??

やっぱり堕ちてるヤツ、いっぱいいるんだよ・・・


・・・ヤバイ。

ヤバイぞ、おい。絶対ヤバイ!!


俺、、、大丈夫か?