*いちごの妄想話*

BLです。いちごダメな方は回避してくださいね。







とりあえず、

ちゃんと説明してもらおうかな。




「・・・そんで?

あの仔猫ちゃんはどうしたの?」




自分んちのソファなのに、端っこに、膝を抱えて座ってる。恥ずかしさを隠してるみたい・・・




「・・・知り合いが、拾ったんだけど、飼えないんだって。家がペット、ダメらしくて。里親、探してる間、面倒、みてって。」




一言一言、ゆっくり、ボソボソと。




「2~3日で見つけてくる、って、言ったから、そんくらいなら、いっかなって、思って、引き受けたんだけど・・・」




「・・・なかなか見つからないんだ?」




「うん・・・」




「そういうことならさ、別に俺に隠さなくてもよくない?猫預かってるから、世話しなきゃいけないから、来れないって、言えばいいじゃん。」




「・・・・・・」




「アレルギーの勘違いもさ、言ってくれてたらその場で解決よ?・・・2週間もお預け食らうこと、なかったのに・・・」




「・・・すまん。」




「大野さんのね、言葉少ない態度とね、ずば抜けた思い込みとね、・・・俺が見ちゃった夢のせいで、この2週間、俺は翻弄されっぱなし。」




「・・・すまん。」




「・・・でも、俺を心配してくれた結果、でしょ?家に呼ばなかったのは。」




「・・・だって、猫アレルギーだと思ってたんだもん。」




「俺は猫アレルギーじゃないよ?」




「・・・・・・すまん。」




「あとさ、一人で抱え込まないでよ。」




「あ、でも!

ニノと相葉ちゃんには相談した!」




「・・・だから、そこは俺に、でしょ!?」




「だから、アレル、、、」




「アレルギーだと思ってたんだもんね!?

もぉ、その先入観、どうにかしてよ〜。」




「・・・・・・すまん。」




ほんとにもぉ・・・

俺がどれだけモヤモヤしてたか、分かる!?

どれだけ我慢してたか、知ってんの!?




「・・・仔猫、さっき、にゃあ、って呼んでたけど?名前、にゃあ、なの?」




「いや、勝手に呼んでるだけ。

里親見つかれば、ちゃんと名付けてくれるだろうし・・・」




「・・・出してあげなよ。狭いゲージじゃ、窮屈そうだよ。」




「・・・うん。」




ゲージの扉を開けると、仔猫は一目散にトイレに駆け込んだ。・・・偉いな。


もう、トイレ覚えさせたんだ?

しつけもバッチリじゃん。


用を足し終えた、にゃあが、

大野さんの足元にまとわりついてる。




「随分、懐いてるね?可愛いでしょ?」



「うん。・・・可愛い。でも、こんなに懐かれると、、、離ればなれになるの、寂しいかも。」



「・・・大野さんは、飼えないの?」



「おいらには、無理だよ。生活も不規則だしさ、家にいないことも多いし。

・・・可哀想だよ。淋しい思い、させたくないもん。」



「そう、、、か。そうだよね・・・。じゃあ、、、早く里親、見つかってほしいね?」



「・・・うん。

・・・あのさ、まつじゅん・・・」



「うん?」



「・・・その、、、ごめんね?」




猫アレルギーだって勘違いしてたこと?

ずっと放ったらかしにしてたこと?




「悪いと思ってんならさ、ちゃんと、慰めてよ?ここにも寂しがってたやつがいるんだからね?2週間分、きっちりお願いしますよ?」



「・・・何を、したらいい?」



「・・・大野さんに、任せるよ。」




少しだけ、意地悪を言った。

してほしいことは、一つしかないけど。


大野さんがどうやって慰めてくれるのか、興味あったから。ちゃんと俺のこと、好きでいてくれてるのか、確かめたかったから・・・


大野さんの勘違いで、俺はお預け食らって。

・・・別れたいのかも、なんて、変な考えまで巡らせちゃって、、、寂しかったんだからね!!




「・・・そしたらさ、、、」



ちょっと考え込んでた大野さんが、

ポツリと呟いたと思ったら、俺を押し倒すように飛びついてきて・・・




「お、大野さん!?」



「あー・・・2週間ぶりのまつじゅんの感触!

まつじゅんの匂い〜♪やっぱ落ち着く〜

好きだ〜♪」



って、、、俺をぎゅうって抱きしめて、

首筋をスンスンし始めて、、、離れない。



「ちゃんと慰めるからさ、先においらを充電させて?しばらく触れてなかったから、まつじゅん不足でさ〜・・・」




って、言いながら、大野さんの手が、

俺の色んなところを摩ってる・・・けど、

肝心な所には触れてこなくて。




「・・・大野さんも、我慢、してたの?」



「そりゃ、そーさぁ・・・3日のはずがどんどん伸びちゃって。・・・会いたいけど、触れ合いたいけど、にゃあのことはほっとけないし。・・・だから、相当悶々してた!」




そっか。・・・そうだったんだ。

ちゃんと、俺のこと、、、



「・・・ね、ねぇ?・・・まだ?充電終わんない?」



「まだだね。・・・今、10日分くらいかな。

あとちょっとだから!も少し、このまま。・・・ね?」




「・・・・・・。」