ぶっ倒れてしまって、更新できず。

もう1週間も前のことになってしまった。



carne『売春捜査官』閉幕。

13日間しか稽古してないなんて嘘のよう。
濃くて濃くて始まった日のことなど覚えていない。


始まってみればたくさんのお客様。

つか全盛期の劇場を再現したいという私たちの望みのために

窮屈な思いをさせてしまって申し訳ない気持ちでいっぱいだが

つかこうへいという怪物が観客を高揚させた所以を
お客様に教えていただいたことを感謝している。



carne gramo1から

素晴らしいキャストの方に恵まれた。


なだぎさんは芝居心のある芸人さんで

男優ならばみんなあこがれる熊田役を

熱を持って真っ直ぐに演じていただいた。

「あれが本当の熊田なのでは」と

お客様に言っていただいたのが

今回の芝居で一番嬉しいお言葉だった。


今回の『売春捜査官』で

個人的にどうしても立ち上げたかった「故郷」という概念。

私の執念深い演出に植本さんは真摯に応えてくださった。

神がかった演技を見せてくださったこと、一生忘れません。

そして演劇人としていろんなことを教えていただいた。

今まで会った俳優の中で最も尊敬に値する。


雄也君のほとばしる熱量がこの芝居を説得力を与えてくれた。

そして彼の持つ切なさは、選ばれし俳優だけが持っているもの。

才能があるって、未来があるって素晴らしいなあと

演技を見るたびに感動で胸が熱くなった。


熱帯では冷淡担当の芳賀晶。

濃口ばかりのキャラの中でお腹いっぱいなところを

芳賀さんの清涼感に救われた部分もあると私は思ってる。


マリヲさんの存在がいかに今回大きいか。

サブキャラにしかできないことってあるんだよな。

マリヲさんの徹底した仕事ぶりを見て痛感した。

功労賞ですよ、ほんとにね。



私たちを支えてくれたスタッフは

熱帯と同じメンバーだった。


別のユニットでも、こうして力になってくれる。

有難くて有難くて有難かった。感謝してやまない。



最後にこの人。

photo:01


千秋楽が終わり、バラシが終わり、ガランとした劇場の片隅。

すべてを出しきった野口かおる。


つかさんの芝居を観るたびに

「こんな世界ないよ」を思うのだけど

「あ、ここにあるんだ」と思わせてくれる女優。


私は彼女としか、つか作品をやる気はない。




さ、ホームへ戻ります。

新たな強敵に挑むために。