『痛風二十二年物語』二十三話 -二十二年前の回顧その2- | 『 痛風二十二年物語 』・『 桜 と 痛風 』

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『痛風二十二年物語』二十三話

“二十二年前の回顧その2”汗

 

我が家が長年お世話になっている、

青木町の大先生の診断は、やはり痛風だった。

採血した血の検査結果は、

五日後だったが、ほぼ間違えないようだった。

その日、痛みをとるための錠剤と湿布薬を処方してくれた。

錠剤は、ステロイド系の鎮痛剤だった。

痛みが治まったらこれを止め、

痛風の治療に切り替えるとのことだった。

そしてこの日から、この錠剤と細く長い付き合いが、

始まるとは 知るはずもなかった。

 

発作から三日後、私は会社の喫煙場所にいった。

多少むくみと痛みがあるため、

社内ではスリッパを履いていた。

同僚との話題は、もっぱら痛風だった。

発作の日の事を、自慢げに話している自分が可笑しかった。

「それで、もう痛くないのか・・・」

私の足元を見て、同僚がけげんそうに聞いた。

「ああ、まだ少し痛みはあるが・・・・・」

実際、処方された錠剤を飲んで、

ほとんど痛みは消えていた。

一体あの時の悪夢は、何処へいった・・・。

 

ビルの谷間がオレンジ色に輝く頃、疲れも出てか、

薬指付け根の裏側当たりがしくしく疼いた。

それでも仕事が終われば、

その日の締めくくりに同僚と酒を飲んだ。

手羽先開きの塩焼きとイカ納豆で飲むビールは

最高の褒美だった。

酒が入れば、多少の痛みなど忘れてしまう。

まさに『 喉元過ぎれば・・・』であった。

また、はっきりとした痛みがあれば、

例の錠剤は 魔法のようによく効いた。

 

― 続きは今度。よかったらまた読んで下さい。―

 

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