〈結婚する意義とは一体なんだろう?〉

 

そんなことを掘り下げていき、二人で話し合って作った結婚式が昨年の今頃。

 

私たちは、まっさらな何もない場所で、ゼロから手作りのウエディングを開催しました。

 

 

〈この場所を夫婦の原点にしたい〉

 

そんな風に思ってから、準備期間約一年。

 

 

「ここでは結婚式できないよ」と当然のように現実を突き付けられたとき、実現へ向けてたくさんの方が助けて下さいました。

 

自分の企画力の未熟さ、諸先輩方のパワフルさ。

例えいくらお金を積んだとしても、できないことはあるのかな~。なんて思った日々。

だけど、描いた景色を見たくて。

 

 

もともとは、結婚式に対して願望は無く、入籍して旅行に行けばいいかな~という価値観を持っていました。

ドレスや指輪にもこだわりや憧れがない私にヒットしたのは〈手作り〉ということ。

 

 

こだわりや憧れ、願望がないように感じていたのは〈今ある選択肢の中で決めるとしたら〉という前提のものでした。

 

 

私は選択肢すら自分でつくりたいんだ。

 

そう気づいたとき、私が求めている結婚式とは〈夫婦の原点〉であり、〈結婚の意義〉を表明する場所であり、〈生き方の誓約〉そのものなんだと考えました。

 

 

夫婦の原点の場所に選んだのは公共空間。

 

夫に相談したとき、夫の答えは〈NO〉

「普通に結婚式場で綺麗なドレス着たらいいじゃない」

 

それでも一応、フリーのプランナーに相談だけしてみようということになり、お決まりの二人での話し合いが始まりました。

 

結果的に、設備面での不安を取り除くことという条件で夫とも合意に至り、親への説明も終え、プランナーさんが場所の交渉に進み始めたとき、最初の返答は〈この場所ではできない〉ということ。

公共空間はハードルが高く、プランナーからの交渉は諦めることになり、自分で直接何度も交渉する流れとなりました。

実際にOKが出るまで約4カ月。たくさんの気づきや学びがあり、それについてはまた今後綴っていきたいと思います。

 

 

 

今日は、一年前掘り下げた〈私たちはなぜ結婚するのか?〉について振り返ってみたいと思います。

 

 

私は結婚に対して〈強い想い〉があると自分で感じていました。

そこには私自身の育った環境が関係し、もっといえば私の両親の生い立ちに影響を受けています。

 

 

〈幸せな結婚とはなんだろう?〉〈居心地がいい家庭ってなんだろう?〉ということを考え続けた10代。

 

〈そもそも私は結婚に向いているのか?〉と問い続けた20代。

 

現代は事実婚という選択をしている夫婦もいて、家族の在り方が多様化しているなかで、何故結婚なのか?

極論、死ぬときに大切な人がいて、愛する子どもたちがいたら幸せなのではないか?

 

自問を繰り返しながらも、私は両親が挑戦した〈結婚生活〉というものを選びました。

 

 

お付き合いをしていた当時、夫は結婚願望がなく(そう見えて)、私も「幸せな結婚について考えるよりも自分にとっての幸せを追求したほうが早い。」という考えで、結婚=幸せという方程式は成り立たないことを理解していたので、〈自分にとっての豊かさや幸せ〉を問いながら、意見交換していました。

 

それが結果的に〈夫婦で価値観を擦り合わせる〉ことのベースとなっています。

 

自分の価値観を問い、相手の価値観を問う。

これが日常になっていたからこそ、私の結婚生活は今のところうまくいっています。

 

 

 

私たちが結婚式の前に考えた誓いの言葉には、このようなフレーズがあります。

 

《お互いの違いを認め合い、お互いの個性を楽しみ理解し合う》

《私たちはお互いの人生を愛をもって豊かにしていく》

 

こんなことを、結婚式3日前に夜な夜な考え、わざわざ人前で誓うという行為そのものが、結婚の意義なのではないかと感じます。

 

 

日常にある〈すり合わせの作業〉が結婚生活に彩りを与えていて、

自分自身で考えた誓いの言葉を守りながら、私は私の・夫は夫の使命を果たしていくということが、幸せであり人生の豊かさなのかなと思います。

 

 

今日は原点を思い出した一日となりました。