さて、薄焼き煎餅にやられた4本の雀牌ブリッジを手に、ペンチ(今後はずっと呼び捨て)の元へ駆け込んだ私。さらに2本を加えた6本連結のロングブリッジ宣告を受け、茫然自失。
ショックで吐きそう
私はごくシンプルに、折れた海ぶどうの部分に支柱かなんかを埋め、セメントで固めて繋ぎ直せると考えていたんです。なんなら、歯科用のものすごいスペックの瞬間接着剤とかがあって、くっつけて終わり、みたいな楽ちんバージョンを想像していたので、6本ブリッジ宣告はかなり効きましたね。
丹下段平(あしたのジョーのおやっさんね)すらリングにタオル投入、そのくらいピンチ。
ジャブ、ジャブ、ボディブロー、フックときて、最後に右ストレート直後のラビットパンチ。
ラビットはあかんやろっ!
反則やでっ!
ペンチの宣告にはいつもオプションはありません。常に一択。
今回は、さすがにサルなIQの私でも、ささやかな抵抗をしてみました。「あ、あのー、他に方法ありませんか?」
私が言い終わらないとこにかぶせ気味で
「ないね」
はやっ!フリだけでいいから、考えて欲しかった。
ペンチはとことん冷たい
あの日あの後、どうなったんだっけ?当日にはさらなる海ぶどうは作らなかったはずなので、仮歯もつけられないはずだし。真剣に思い出せません。人間は忘れる生き物ってヘルマンさんも言ってたけど、それにしてもこんな一大事を忘れる?やはり”トラウマによる解離性健忘”か、歳も歳だからアルツの可能性も否定できませんね。ま、いーさ。つらいこと、恥ずかしいこと、あれこれ忘れるから生きていけるんだ。じゃなけりゃ、
私はもう死んでいる
(ケンシロウ風)
最低でも2万回くらい
で、改めてオーダーしましたよ、ペンチおススメの6本連結ロングブリッジ。でも、今回は海ぶどうにはなりませんでした。土台となる歯が大きめな犬歯だったから。でも、ペンチおはこのジャンボ仮歯は健在。
しかーし、今回の私は”お任せ”にはしませんでした。ペンチにカラーサンプルを持ってきてもらい、自分の歯と比べながらじっくり色を選びました。
隣で貧乏ゆすりをする
イラチなペンチ
さらに、こーゆー歯にしてくれと、写真持参。
美容院か⁈
確か”ザ・テレビジョン”とかから切り抜いたアイドルの写真じゃなかったかな。ペンチはマリアナ海溝より深いため息ついてましたね。
サイズに関しては「小さく!」を連呼。もうペンチは視線すら合わせてくれません。「ハイハイ」を繰り返すのみ。「ハイ」は一回!よく両親に叱られたのを思い出します。ペンチ、相当めんどくさかったんだと思います。
でも、今まで鮨屋で「大将、お任せで♬」と景気良く発注し、会計時に腰を抜かしてきた、そんな私とは勇気を持ってサヨナラです。
で、およそ一週間後に6本連結ロングブリッジができあがるのですが…。
どうなることやら。
6本連結ロングブリッジ②に続きます。