元妻の不倫相手の家の近くで待ち伏せしていた僕は、家の車庫から出て来た車の前に自分の車を横付けし行く手を阻んだ。


そして、運転席に座っている不倫相手のほうに詰め寄り、運転席の窓ガラスをノックする。


パワーウィンドウが開き、


「えっ?何!?というか、誰ですか!?あんた?」


そう狼狽える不倫相手に僕は、さらに詰め寄る…


「〇〇(僕の苗字)って言えば分かりますよね?とりあえず、車、降りてもらえますか?」


彼はちょうど家族で出掛けようとしていたところだったようで、助手席には奥さんらしき女性、後部座席には娘さんと思われる高校生くらいの少女が乗っていた。


助手席から奥さんも降りてきて「え!?何!?」と狼狽えていたが、暫くすると奥さんは事情を察したのか、急に冷静な表情で僕のほうを向き直り、


「あの…主人がご迷惑をおかけしたという事なんですよね?申し訳ありませんでした…」と、冷静な口調で僕に深々と頭を下げる。


僕は、何も答えずに彼女を一瞥すると、無言のまま再び不倫相手のほうへ視線を戻す。


「分かったよ…分かったからさ、とりあえず落ち着いて話しようよ!あ、いや…でも、ここで話すのもアレだから、とりあえず近くのファミレスでさ、ね、ね…」


と言いながら、不倫相手は、僕の車の助手席に乗り込もうとする…


奥さんに対しては、「とりあえず話して来るからさ…大丈夫だから…ね、ね…」と誤魔化しながら…


そして、僕の車の助手席に乗り込むや否や、


「いいよ!俺は何もやましい事してないから!とことん話し合おうじゃないの!」と勝手に息巻いていた。


まだ僕は何も言っても聞いてもいないのに…である…笑


これらのやり取りのその間、不倫相手の娘さんはずっと不倫相手の車の後部座席で怯えた表情で震えていた…


そう…その少女の表情は今だに僕の頭から離れない。


果たしてあの時の僕の行動は本当に正しかったのか?と、今でも時々思い出して苦悩する事すらある…


そして、助手席に不倫相手を乗せた僕の車は、近くのファミレスへと走り出した。


↓続き『僕自身の離婚のこと③』元妻の不倫相手を引き連れ、相手指定のファミレスに着くと、僕は不倫相手の前に弁護士に作成してもらった通知書と示談書を広げ、一言だけ告げる…「熟読頂いた上で、示談…リンクameblo.jp