デカローグの稽古前にポーランドの映画をたくさん見ました。
色々見ていると、ポーランドの映画は結構エッジがきいています。
男も女もゆるがない、武骨な人物が沢山出てきます。

『マザーズデイ』や『グレートウォーター』
はタフな中年の女性が主役。
その強さは日本ではあまり見られない、
一切の甘えを許さない、飾らない媚びない戦うヒロイン。

『ヒヤシンスの血』

はかつて国の対策としてLGBTQを排除した過ちを描いています。


1980年代がこの国にとって、いかに混乱して特別だったのかがわかります。



最近はなんとなく見ている映画でも、言葉でポーランドの映画だとわかるようになりました。
あ母さん「マモー」
お父さん「タトゥ」
ありがとう「ジンクイエ」
おはよう「ジンダブレ」

とか聞くと、ん?ポーランド映画かなニコニコ


そして、

映画版デカローグに出ていた役者さんも、時を経て、何ともいい味で出演しているのを見つけて嬉しくなりました。


父と娘の話に出ていた、
ヤノシュ・ガヨスさんは『泥の沼』に老齢の刑事で出ていました。
もう80歳を超えているのでしょうか。

ちゃめっけたっぷりな雰囲気は変わらずに…。

見つけた時は思わずクレジットを確認してしまいました。



そして、クリスマスの夜に、
昔の彼氏を振り回すエヴァを演じた、
マリア・パクリニスも

『オストラ』という映画で、

ヒロインのかっこいい祖母役で出ていました。



私の演じたマリアは、

ステファニア・イウィンスカさんというワルシャワ出身の女優でした。

残念ながらデカローグの撮影直後に亡くなったようです。

ご本人は放送は見れたのかしら……。

撮影中はご病気だったのかな……。

いろんな思いが巡りました。

イウインスカさん、

36年経って、私がバトンを受けましたよ。

私なりにマリアで精いっぱい生きました。